2021/10/15

ドキュメンタリーを見た(2)  テレビ番組

AアスリートA
アメリカ体操連盟のチームドクターによる性的暴行事件のドキュメンタリーだ。

とても有名な事件だ。

このドキュメンタリーを見ての最初の感想は裁判で証言する女性たちの堂々とした姿だ。

女性たちの連帯感も清々しい。報道した記者、告訴した検事も含めてだ。彼女たちの勇気に励まされる。

その毅然とした佇まいは「エプスタイン」の犯罪を告発した女性たちの姿に重なる。

(もちろん、男性たちも、個人的犯罪ばかりでなく隠蔽した組織の腐敗を暴いて、女性たちを支援している)
* * *
ロサンゼルス五輪前、コマネチのコーチだった夫妻がアメリカに亡命して女子選手の指導を行っていた。

コマネチは無表情でめったに笑顔を見せなかった。つまりかなりスパルタ指導が行われていたことを窺わせる。

コーチ夫妻は周囲から隔絶した施設で、今ならパワハラ、モラハラと言われるような過酷な指導を行った。ダイエットにも厳しく「デブ」、「ブタ」と罵られることは日常だった。試合で重傷を負っても競技を続行させられた。

こういう「心理的虐待」ともいうべき指導でも、10代前半の少女たちは上手くなりたい、強くなりたいと思っていたろう。コーチの指導を信じていた。

過酷な練習環境の中、チームドクターは優しかった。ユーモアもあり、時にはお菓子もくれた。

治療では肋骨、股関節や恥骨なども関係してくる。少女たちは「おかしい」と思いつつ、被害を訴えることは難しかった。

それでも勇気を持って被害を体操連盟に訴えた選手もいる。連盟から警察に通報するからと言われ信じていたが、通報はなされなかった。黙殺された。

被害を訴えた「アスリートA」(名前もちゃんと出ていたけど、番組で確認するのが面倒なので、ごめん🙇‍♀️)は五輪メダリストだったが、つぎの代表選考では代表どころか控えにも選出されなかった。

地元紙で顔を出して告発した元選手はひどい嫌がらせを受けた。

彼女は「私のような被害者を2度と出さないため」と負けなかった。

こういう時、連盟会長や加害者のドクターはとことん卑怯である。医学行為だと専門用語を繰り出して相手を黙らせる。

被害者を罠にはめるのも、被害と認識させないことも、声をあげても黙らせることも、実に狡猾にやる。

しかし、被害者が一人二人でなく、何十人、いや百人を超えるとなって、その被害の甚大さ、深刻さに人々が気づいていく。被害者には金メダリストも含まれていたのだ。

チームドクターが逮捕され、家宅捜査に入った時、捜査員がゴミ箱に捨てられていたDVDを発見した。なんと3万枚あったのが児童ポルノだったという。

こう言う危険人物は訴えがあった時にすぐに解雇逮捕しろよ! 

このチームドクターは実質無期懲役だけど、当然だ。

日本でもカジュアルに「幼女好き」とか言うバカがいるけど、メディアやSNSで断罪して、犯罪は一段重い刑罰にしてほしいわ。海外刑事ドラマだと「最低クソ野郎」「地獄に行け人でなし」扱いだよ。

子どもは守るべき存在です!!

未成年、隔離施設、心理的虐待、五輪への憧れ、全部利用したんだ。

性被害を被害者が訴えた時まともに扱わないのは、この世にありふれてる。

「ME TOO」運動が起きる前、成人女性が訴えてもまともに対応してもらえなかった。

古くは全米最高裁判事任命、ハリウッドもエプスタインの犯罪も、日本では広河隆一、財務省次官のセクハラも数え切れないほどの被害の訴えが無視されてきた。

日本では伊藤詩織さんの例に見られるように、被害に声を上げる女性たちは苛烈なバッシングを受ける。

でも、変えなくては、変わらなくては、と思った。

そうそう「アスリートA」と名付けられた選手は大学で体操続けて、全米大学で団体優勝し、個人でも優勝したそうだ。いまは体操を心から楽しんでいるとのこと。良かった。

チームドクターとコーチ、体操連盟は最低、クソだが、立ち上がった女性たちの毅然とした姿に勇気づけられるドキュメンタリーだった。
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