2006/10/27

伴大納言絵巻展  展覧会

ふっと半日自由な時間ができたら何をするだろう。

私はまず美術館に行く。開館と同時に入場して、昼前には見終える。近くでランチ。あまり高くなく、でも落ち着ける店がいい。洋食か和食。中華は除外。

それから大きな書店に行き、本をゆっくり見て歩く。立ち読みだけでは申し訳ないので、文庫か新書を1〜2冊買う。

もし、時間がピッタリ合うなら、映画を見る。作品はみゆき座とかシャンテシネ、とかル・シネマ、ガーデンシネマ系。

で、今日は出光美術館に行ってきた。「国宝伴大納言絵巻展」を開催中だ。「風神雷神図屏風展」ほどは混んでいなかった。

絵巻は最新の光学調査で、幾つかの新発見があったという。

作者は人物を描くのに全く下書きをしなかったこと。一方建物は下書きの跡が認められる。顔を塗った顔料が人物によって異なっていたこと。従来から言われていた「紙継ぎ」が光学調査でも確認されたこと等等。

それにしても画面構成、人物描写の緻密さに驚かされる。炎上する応天門の風下にいる庶民達の慌てふためきようと、風上に位置する殿上人たちの余裕との対比。
伴大納言捕縛に向かう検非違使たちの緊張感に満ちた表現と、捕縛後の弛緩した雰囲気の対比。

この群像を下書きなしで描いた作者の技術!

展覧会では人物像を等身大に引き伸ばした写真パネルの展示もあった。人物の表情をよりくっきりを見ることができる。書き損じまでわかる。

私の前にいた女性たちが「作者も気の毒よねぇ。1000年も後に自分の絵がこんなに大きく引き伸ばされ、書き損じまで指摘されるなんてねえ。そんなこと想像すらしなかったでしょうね」と言っていた。そうだよねぇ。

応天門炎上事件とは何か。真犯人は伴善男なのか。展覧会は「この絵巻が主張している真犯人は藤原良房だ」と言う。絵巻にある幾つかの証拠から良房説を主張する。また状況証拠としては、この事件で結局得をしたのは良房だったこと。伴善男、源信をともに蹴落とし残ったのは良房。そのことが後の藤原氏による摂関政治への道を開いたのだ。

菅原道真左遷、応天門炎上。藤原氏の権力掌握の過程で起きた。

「北野天神縁起絵巻」(鎌倉時代)「伴大納言絵巻」(平安末期)ともに傑作(国宝)なのも何か不思議。

展覧会は11月5日までなのでお急ぎ下さい。
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