2007/5/23

カネミ油症特例法案 民主党も同調  公害・薬害・環境・医療問題

(ニュース)
カネミ法案成立確実 与党救済策に民主同調
 ダイオキシンの摂食による世界初の食品公害事件とされるカネミ油症事件をめぐり、国が被害者側に返還を求めている仮払金をほぼ帳消しにする特例法案の今国会成立が確実になった。自民、公明両党がまとめた被害者救済策に対し、「不十分だ」として慎重姿勢をみせていた民主党が、未認定患者の救済などに取り組む超党派の議員連盟の設置などを条件に、応じる方針を固めたためだ。

 民主党は、22日午後に開く農林水産部門・カネミ油症対策プロジェクトチーム(PT)合同会議で対応を決め、23日の「次の内閣」会議で正式決定する。これを受け、与野党は24日にも、特例法案を衆院農林水産委員会に委員長提案する。民主党は事件発生時に食中毒の届け出をした約1万3千人を対象に一律300万円の特別給付金を支給する独自の特例法案を衆院に提出していたが、取り下げる。

 カネミ油症事件訴訟では、国の責任がいったん認められ、原告約830人に仮払金27億円が支払われた。だが、その後企業側と和解し、国への訴えを取り下げたことから仮払金を国に返さなくてはならなくなっている。

 4月に開かれた与党側のPTでは、国が被害者側に返還を求めている仮払金を帳消しにする特例法案を今国会に提出する案をとりまとめた。加えて、患者側の医療費支給の要望に対し、約1300人の認定患者全員に「油症研究調査協力金」の名目で1人20万円を支給する方針も決めた。

 この与党方針に慎重だった民主党が方針を転換したのは、問題の抜本的な解決を話し合う議員連盟を超党派で結成することで与党側と合意したためだ。

 カネミ油症事件では与党の救済策を実施しても未認定患者の救済といった課題が残る。民主党も「与党の対応には患者側から悲痛な声が出ている」(政調幹部)とし、救済策の対象が認定患者に限られ、支給額も少なすぎる点を指摘していた。

 議連ではこうした課題を含む問題の抜本解決を目指し、原因物質であるダイオキシン類の健康被害調査などに取り組む予定で、民主党はこれを前進と受け止めた。同党カネミ油症対策PT座長の山田正彦衆院議員は「議連をつくることで抜本的な解決に向かって話し合いができる」と言う。
(2007年5月22日 朝日新聞 東京夕刊)
0



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ