2008/3/23

『素浪人罷通る』  映画

『素浪人罷(まかり)通る』
1947年 大映京都 監督 伊藤大輔 脚本 八尋不二 撮影 川崎新太郎 出演 阪東妻三郎

神保町シアターで。
主人公が最後まで刀を抜かない、剣戟シーンがない時代劇というのも珍しい。
時は天下泰平の八大将軍吉宗の時代の話だから、実際、侍にとって刀を抜くというのはそれだけで大変なことで、侍といえども、いや、侍だからこそ刀を抜かずに知恵によって事を成し遂げないといけなかったのかもしれない。そして、刀を抜かずに、つまり他人を殺傷することを全くせずに事を成し遂げてしまうのが知将といえるのではないか。その意味で、刀を抜かずに天下の政事を成し遂げてしまうこの映画で阪東妻三郎が演じる主人公の浪人武士こそが本当の江戸時代の知将の侍なのかもしれない。
それにしても、こうした「刀を抜かない侍」の話を、ハラハラと面白く見せる脚本は秀逸だと思う。実はGHQがチャンバラ禁止令を出したのでこうした映画が作られたそうなのだけど、何かを禁止されてもそれを逆手にとって面白いものが作れるという心意気を感じずにはいられない。

クリックすると元のサイズで表示します
0



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ