2008/10/3

アメリカ経済問題についてさらに考えてみる(2)  時事問題

続きです。

しかし、サブプライムローンというのが凝っているのは、サブプライムローンの債権が、デリバティブ(金融派生商品)とかいう形として売っていて、しかも、債務担保証券(Collateralized Debt Obligation)とか言うらしいんだけど、サブプライムローンの債権だけが単独で売られているのではなくて、いくつかの債権の券みたいなの(ちょっと違うのかな?)がセットで売られていてそこにサブプライムローンの債権が入っているみたいな形のようなのですが。(もちろん、いまはITでやっているので実際には紙の券があるわけではないのかもしれないけど・・。)サブプライムローンの債権が単独で売られているわけでなく、ほかの債権とセットになって売られている・・というあたりも実に凝った仕組みなんですね。
そもそも、日本のバブルも「土地バブル」だったけど、「土地」だから値段があがり続ける・・と言われると、なんとなく信じちゃうんだな。たとえばレタスだったら、レタスが1個3000円で、でもこれからもあがり続けて5000円になりますよと八百屋で言われても誰も信じて買わない。レタスが1個3000円だったら1食、いくらかかるんだ、1日3食、いくらかかるんだよ、そんなことあるわけないだろと思うわけです。
でも、土地だと毎年、あがってて10年後にはたとえば5倍の値段になりますと。だからあなたがこのサプブライムローンの住宅をお金がなくて買っても、担保になっている土地の値段が5倍になるからその利益を当てればいいから大丈夫です・・と言われると、なんとなく、そういうものかと。「土地」の値段はいくら?というのが漠然としていて見えないんですね。しかも、最初は低金利になってて、だから手持ちのお金、そんなにいらなくて、そしてやがては高金利になるんだけど、その時は土地の値段もあがっててあなたはもっと金持ちになっているから高金利でも大丈夫と・・。
こういうの、誰が考えたのか・・。

誰が考えたのかは知らないけど、これだけ考える人は、やはり最初から破たんすることも折り込み済でやっているのではないか? そして、すでにもうけるだけもうけて「勝ち逃げ」しているような気がする。
でも、実際、すでにうまく勝ち逃げしているやつはいるだろうけど、今みたいに騒ぎが始まってしまうと勝ち逃げできる状況じゃないから、今は出来ない。まあ、みんな、すでにどこかに資産とか隠しているんだろうが、でも誰もが勝ち逃げすることはできない。生けにえ(笑)になるやつは出てくる。ある程度、そういうやつが出てきて生きにえ(ひどい言い方だが・笑)にならないと社会の怒りもおさまりませんから。政府も、社会の怒りを鎮めるために誰かを生け贄にしないといけない。で、リーマンがまずそうなったんだけど、AIGまでそうなって保険が払えなくなったらそれこそ国民がパニックになって暴動でも起きかねないからそうできないということで(アメリカは国民健康保険とかそもそもないんだから、みんな、民間の保険でやっているんだから保険会社がつぶれたらパニックですーまあ、本当に貧しい層は民間の保険さえやってないので関係ないですが)AIGは救ったわけだけど、これで怒りが鎮まるどころか、かえって火をつけちゃったみたいな・・。リーマンが潰れた→やっぱり危ないんだ!という危機感と、なんでAIGは救うんだ?という怒り(本当に貧しくて民間の保険も一切、入っていない、病院なんかいけない層は怒りだけがある・笑)が連動して?

あとAIGが潰れるとやばいとブッシュが方向転換したのはなぜなのか?と言うと、どうもAIGではクレジット・デフォルト・スワップという保険をやっていて、これはサブプライムローンとかが破たんすると困るので、サブプライムローンとかが破たんしても払えるための保険みたいなものだったようで、これがリーマンだけでなくAIGまで潰れて払えなくなると世界恐慌になってしまうので、AIGは救済したということのようである。

だからうまく勝ち逃げできたやつはいいけど、勝ち逃げし損ねるやつも出てくる。
ウォール街の中では生け贄になるのは誰だろう、俺がそれにならないためにはどうすればいいのだろう・・とみんなが駆け引きをやっているものと思われる。

で、日本への影響ということだけど、ドルが下がると相対的に円が高くなるわけだけど、もちろん円高になってもうかるという人もいるんだろうけど、全体的には、日本がバブルの時だったら円高になることは日本にとって良い面もあるんですが、今の状況ではアメリカのドルが安くなり円高になることはかえって日本の経済にとってより厳しくなる。なぜかというと、外需に頼っているから。日本はバブル崩壊から再生するために、内需を切り詰めていき(労働者を派遣社員にして給与を安くするなど。でも、みんな、給与が安くなったから、あまり買い物をしなくなり内需はしぼんでいったわけです)、その代わり、アメリカや中国などへの輸出、外需に頼る方向にシフトしていくことで(人件費を安くすることと輸出を増やすことを連動させて)なんとか、立ち直ったわけです。これが小泉、竹中がすすめた構造改革で、極端に外需に頼っている経済体制になってしまったわけ。だからアメリカの会社の株を日本国内でもすごく買っているし、サブプライムローンもずいぶん、かわされている。日本の会社が輸出すると代わりにそういう株とか証券とかデリバティブとかを向こうは日本に払うから。
いや、そういう株とか証券とかデリバティブとかではなく、ドルの現金で受け取ったとしても、外需に頼っていると、「ドル安、円高」は日本の企業にとって痛い。たとえばアメリカで200ドルで商品を売っても、日本で円に変えるとそれだけ価値が下がるわけですから輸出の利益は下がるわけです。だから、輸出に頼っていると「ドル安、円高」は痛いわけですが、現金のドルで受けとっててもそうなのに、さらにはただの紙切れになってしまうものまでかわされているという。それで、日本の企業は青くなっているわけですね・・。

(つづく)
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