2008/10/3

アメリカ経済問題についてさらに考えてみる(3)  時事問題

まあ、大局的に経済がどうなるかはほんとのところ、予測がつかないんだけど。予言者じゃないので、正確に言えるわけがない。そもそも人間のやることだから不確定要素があるし。何が起こるか、分かりませんから・・。

ただ、あがり続けるということがないように、下がり続けるということも原理的にはないから、どこかでまた上昇に転じるのでは。それまでどのぐらいの年月がかかるのか、分からないけど、自然にほっておいても、どこかで景気回復に転じるように市場経済というのは出来ているらしい(経済評論家とかの話によると)。
だから、新自由主義の人たちが言う、何もしないで市場に任せておくのがいいんだ・・というのも一面では理である。下手に何か、手を打とうとするから効果もある反面、副作用もあって、副作用のほうが大きい(たとえばインフレで物価があがるとかですが)かもしれないし、何もしないで自然に任せておいたほうが結局、いいのではないか・・。
でも、そう言いながら、銀行を救済したりしているから小泉、竹中の構造改革は支離滅裂なんですけど・・。

「何もしないで市場に任せておくのがいいんだ・・というのも一面では理である」と書いたんだけど、でも実はこれは「机上の空論」で、実際には人々が何もしないでじっとしている・・ということはあり得ないんですね(笑)。必ず騒ぎになって、何か、しようとする人が出てくるものではある。何もしないでじっとしてもいられない・・というのも人間だからです。
で、そこでした政策が、効果はあったけど副作用がより大きくて、つまり逆効果になることも考えられる。それでますますひどい事態になっていくかもしれないし、逆にたとえばオバマが大統領になってものすごく効果的な政策をするかもしれないし、それは分からない。自然のまま・・ということもあり得ないということは分かるのだけど。
でも、いっそのこと、戦争を起こしちゃえという人が出てきたりするのが一番、心配なわけだけど。1920年代の恐慌はルーズベルトがある程度、効果的な政策をしておさめたと評価されているけど、一方でインフレなどの副作用もあり、いまだにルーズベルトの政策を否定的に評価する人もいて議論になっているようです。
また1920年代の世界恐慌が第2次世界大戦につながっている・・という見方はたぶん間違っていないのだと思います。(単なる印象ではなくて論理的な根拠があるのではないかと思います。)

いずれにしろ、いま、世界規模で起きているのは、要するにドルが信用をなくして、ドルが世界の基軸通貨になっていることを見直そうということですね。ドルを基軸通貨にしていると危ない・・と。で、ユーロとか、そういうのにシフトしようとしてて、だから共産党が言うように、外需でなく内需に転換しなきゃというのも正論なんだろうけど、でも内需と言っても内需はしぼむ一方なんですね。構造改革で、労働者を派遣のパートにして人件費を切りつめたり、切りつめてやってきたから、国内ではあまり買い物をしなくなっていて、内需は成長の見込みがない。
田中角栄の金権政治は、いろいろ金権腐敗とか問題もあったけど、地方でどんどん道路や公共施設をつくったりゼネコンを盛んにして内需を盛り上げた。それが経済成長ですが。それが内需を盛んにすることであって、共産党が言うように金権腐敗はまずいから角栄のやり方を再現するのは反対だ、でも内需を盛り上げる方向に転換しなきゃ・・というのは正論ではあっても、たしかに理想論すぎて現実的ではないのではないか?ということはある。
民主党の小沢の農業政策とか、麻生のばらまき政策というのは要するに角栄のやり方への回帰なんだけど。でも、金権政治はいけない・・ということは民主党にだってあるわけで、というか、それがないのなら自民党と変わらなくなってしまうんで名目としてなきゃ困るわけで、そこらへんが、角栄への回帰と、でも金権政治ではないよというのの両立・・ということを果たして民主党が出来るのか?ということなんですね・・。

それと、忘れてはいけないのは、角栄への回帰と言うけどそれも現実的ではないのではないか?ということです。たとえば、道路はもうこれだけつくっちゃうと作る必要はないのではないか。金権腐敗がよくないから角栄への回帰はいけないというだけじゃなくて、そもそも道路、これだけつくっちゃうともう作る必要ないし、時代が変わったんだから、角栄への回帰なんて現実的ではないという問題はたしかにありますね。

その意味では小泉の構造改革は正しい面もあったのかも。
僕は小泉全否定ではなくて、郵政民営化についてなどは、以前に、これは間違いでもないんじゃないか・・とここにも書いてきました。
ただ、たとえば農業政策については角栄への回帰が必要な面もあるように思います。それで小沢の農業政策については評価する面があるというようなことも以前に書きました。

*以下の記事
「参議院選挙 小選挙区制を知り抜き農村票を取り込んだ小沢の戦略勝ち」
http://blue.ap.teacup.com/documentary/1207.html

ただ小泉の構造改革路線によって進んだ労働者をパートにして労働者の賃金を切りつめていく・・というのはやはり内需をしぼらせてしまったんだと思います。だから、賃金はもっとあげて、みんなが買い物するようにしなきゃ、いけない。「痛みなくして改革なし」と言ってたんだけど、「痛み」だけで「改革」のほうが全然、見えてこないんですね。

で、こういう状況でどうすればいいんだ!ということなんですが、書いた通り、道路はもういらないんだけど、道路じゃない内需を考えよう・・ということがひとつの方向かもしれません。それがたとえばいい日本映画をつくること、とか。こういう時代に黒沢清監督が「失業者もの」の新作『トウキョウソナタ』をつくられたのは面白いことだと思います。(と、映画の話に・・。)
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2008/10/7  12:48

投稿者:kusukusu

補足のコメントです。
この記事で、「で、ユーロとか、そういうのにシフトしようとしてて」と書いたんですが、ところが、7日現在、ユーロまで下がっている!ドルがダメなのでユーロにシフトしている・・という簡単な状況でもないようです・・。グローバル化がそれだけ進んでいることと、ドルを基軸通貨にする体制は強固に出来ているのでそんな簡単に変えられないということなのでしょうか・・。

それにしても、マイケル・ムーアの救済プランの記事をアップしたらこのブログのアクセス数が急に増えているのには驚きました(笑)。


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