2009/4/3

『フロスト×ニクソン』  映画

ロン・ハワードは純愛の人なんだと思う。この監督の映画では、ドロドロの三角関係みたいなものが描かれることはあまりないようだから。『ラブINニューヨーク』なんかはスクリューボールコメディをやろうとしたのか、婚約者がいる青年が娼婦の女にひかれていくという話だったけれども、『スプラッシュ』では恋敵はあらわれない。2人の間にある障害はあくまで人間と人魚ということなのだ。でも、『スプラッシュ』のように人間と人魚の恋物語というのをコメディとして面白く見せられればいいのだけど、恋敵があらわれないロン・ハワード監督の恋愛ものは、時には「恋愛もの」として単調になりかねない。アツアツのカップルとか仲がいい夫婦の話を見せられても、まあ、観客としては面白いかというとねぇ。
そういうわけで、恋愛部分は時には単調になりがちなロン・ハワード監督の作品なのだけど、この『フロスト×ニクソン』はそのへん、うまく処理していると思う。フロスト側とニクソン夫妻との2組のカップルのアツアツ純愛ぶりを対比して見せるだけで面白く効果をあげているのだから。それにしても、こんな風に取材中にたまたま乗った飛行機で女をナンパしてそのまま仕事の助手兼彼女にしてしまうなんて、ウソだろ、そんなうまい話があるわけがない・・と思うのだが、それもコメディとしてうまく話の中に入れているから、ま、いっか・・で観客がすんでしまうのである。これが「恋愛もの」だったら、ああいう出会い方は御都合主義では・・と観客は思うかもしれないのだけど、ニクソンを題材にした政治ものかと思って観客は見に来ているので(日本で言えば「立花隆×田中角栄」みたいな・・。そんなの、誰も見たいと思わないだろうけど・笑)、ああいうシーンに逆に意表をつかれて面白く思ってしまうのだ。ズルイとも言えるが、やっぱりうまいとも言える。
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