2009/8/25

『アマルフィ〜女神の報酬』  映画

ううむ、これだからやっぱり映画は見てみなきゃ、分からない・・。
予想外に(?)、この作品は佳作である。
他の作品は見て無いけど、この西谷弘という監督は、普通に面白いプログラムピクチュアの映画を撮れる監督だと思う。
フジテレビ製作のイタリアロケ作品ということでイメージするような大味な大作ではなく、むしろ、多くの観客が見落としてしまうような細かいディテールを丹念にコツコツと演出した作品だ。特に戸田恵梨香が出てくるシーン、黒手袋の演出を初め、戸田恵梨香をひたすら第三者として介入させつつ生き生きととらえている演出ぶりには思わず涙が出てくるぐらい。天海祐希にしても、たとえば髪の乱れぐあいとか、そういうところまで演出しているように思える。この手のテレビ資本の作品を手がけながら、多くの観客が見落とすようなこういう細部をきちんと演出せずにはいられないこの監督に妙に感心してしまう。だって、単に受ければいいのなら、もっとあざとく分かりやすい演出に走るでしょ、普通。この監督は広く分からないかもしれない(多くの観客が見落とすかもしれない)ところを、きちんとせずにはいられない性分の人としか思えない。
たしかに、話の辻褄は合っていないように思うが、これは視角的に面白く見せるために、あえてそうしているのだと思う。映画なのだから、ミステリーとして辻褄を合わせることより視覚的に面白く見せることを重視するのは当然だ。もちろん、小説だったらこのストーリー展開ではまずいだろうが、そこが映画と小説の違いなのだ。真保裕一が脚本のクレジットを外し、別にストーリーをつくって小説として発表している(読んで無いが、おそらくこっちのほうが辻褄は合ったものになっているのだろう)のは、小説と映画とのそうした根本的な違いを考慮した上でのものなのではないか?
そうだとすると、シナリオ作家協会の抗議の方が見当違いという気がしてくるかも・・。
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