2011/6/26

『ミスター・ノーバディ』  映画

理系男子のロマンチックな恋愛に関する妄想をこんな形で具体的に映像世界を造型して描いた映画はなかなか珍しいものなのではないだろうか。
もちろん、僕はカンペキに文系人間なので、これを見て共感を覚えるということではないのだが、興味深い作品ではある。
たとえば、主人公の男子が出会ったばかりの女子に火星について語ることが恋愛のきっかけになる・・というあたりが理系男子妄想の極め付けなのだろうが、しかし、この作品の壮大さは、近未来でその火星に普通に旅行にいっている人達が出て来るのだが、火星旅行は退屈なものでほとんど何もすることがなくて眺めているだけというシーンがあり、先に書いた、火星に行けなかった時代の人達の、ロマンチック願望としての火星と対比的に描かれていたりするというところにある。
そして、近未来に、ついに不老不死を手に入れて、死ななくなった人類の人達は、もはや恋愛もセックスもしなくなっているようなのだが(する必要がないから)、だからこそ、記者は、昔の時代を知っている主人公の老人に恋愛とかセックスとはどういうものだったんですか?と興味津々に尋ねるわけである。しかし、恋愛やセックスを体験したことがない人に説明しようにも説明できるはずもなく、かつてキシェロフスキが描いた偶然をめぐる話の映画以上にこの映画はどの女性も選択できずに混乱していくのである。
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