2011/10/1

安斎育郎氏「自然放射線は無害か」  原爆・原発問題

「赤旗」日曜版、10月2日号に、安斎育郎先生の「自然放射線は無害か」という文章が掲載されています。
これを読んで、安斎先生が、自然放射線でもリスクはあり、被ばくはできるだけさけたほうがいいと考えられていることが分かりました。自然放射線のリスクについてどのように考えればいいのかという点で、参考になるものだと思いました。

安斎先生は、「福島原発事故による低線量被ばくと自然界にある自然放射線を比べて、「事故の影響は軽い」と印象づける議論があります。これは、事故から教訓を徹底的にくみとって、余計な被ばくをできるだけ減らす重要性を少しも感じさせない、後ろ向きの姿勢だと思います。」と書かれています。
そして、自然放射線について、「私たちは多様な自然放射線によって、年間で約2ミリシーベルト程度被ばくしています。これはある意味では困ったことで、本当は自然放射線も少ないにこしたことはありません。」

安斎先生の計算によると、国際放射線防護委員会(ICRP)の「10ミリシーベルトの被ばくで1万人に1人ががんで死亡」という評価に照らすと、1億2千万人の日本人全体で年間2千人余がガンで死ぬ危険を背負っていることになるとのことです。しかし、年間のガンによる死亡は30万人以上で、1パーセント未満なので、統計上はあらわれていないのだということです。
なお、自然放射線の年間被ばく線量の、外部被ばくと内部被ばくの内訳は、外部被ばくが0.65ミリシーベルト、内部被ばくが1.34ミリシーベルトで、合計1.99ミリシーベルトとのことです。
これらの自然放射線は世界平均では2.4ミリシーベルト程度被ばくしますが、日本では平均1.4ミリシーベルト程度で、世界平均よりも低いとのことです。また地域によっても差があり、関東や東北、北海道は低く、北陸、関西、中国、四国地方は相対的に高くなっているそうです。関東が低いのは、関東ローム層が地表を覆っていて、この層は天然の放射性物質をあまり含んでいないからだそうです。

それから、日本は自然放射線は世界平均に比べて低いのですが、医療被ばくが高い水準にあることは留意しなければいけないとも書かれています。世界の医療被ばくは年間0.4ミリシーベルトから1.0ミリシーベルトですが、CTが普及している日本本は年間2.4ミリシーベルトだそうです。
放射線検査は診断や治療に大きな便益がありますが、それでも「不必要な放射線検査はしない」「被ばく線量ができるだけ低い診断技術を用いる」「放射線診断以外の診断方法がないかを検討する」などの努力は必要だと思うと安斎先生は指摘されています。
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