2012/8/2

『おおかみこどもの雨と雪』  映画

これは凄い。日本のアニメーションの新たな金字塔。

アニメーションやマンガは、かつてはアニメやマンガならではの特異性を持ったユニークなキャラクターを生かすことで独特の持ち味を出していた。(パンダコパンダからトトロへと引き継がれていった系譜を考えてみよう。ー注1)
しかし、最近は、むしろ、特異的なキャラクターではなく、たとえば、河童であっても、おおかみ男であっても、「普通」であったりする。なぜ、こうした本来は特異性で目立つべき存在であるはずのキャラクター達が「普通」さをめざすようになっていったのか、興味深いことであるが、しかし、そういう風に「普通」であるならば、わざわざアニメーションである必要はないのではないか、実写で役者が演じればいいのではないか、なぜアニメーションでありながら特異性を持ったキャラクターとして屹立することをめざさずに「普通」であることをめざすのか、それではアニメーションならではの持ち味を生かし切れていないのではないか・・こうした疑問が沸いてくるかもしれない。
しかし、特異な設定のキャラクターが、特異性をめざさずに「普通」であることをめざしながら、なおかつアニメーションならではの作品にすることは果たして本当に出来ないことなのだろうか・・、この疑問に答え、特異な設定のキャラクターが「普通」でありながら、なおかつこれは確実にアニメーションでなければ成立し得ないような作品だということを達成してみせたのが、この『おおかみこどもの雨と雪』だと言えるのかもしれない。

『台風クラブ』の記憶を、あんな風に生かしていることにも、注目しないではいられない。

*(注1)下記の以前に僕が書いた記事を参照。

宮崎駿の野心の一考察
http://blue.ap.teacup.com/documentary/796.html
0



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ