2012/8/14

『巨大津波は生態系をどう変えたか』  公害・薬害・環境・医療問題

下記の報道が一部で話題になっている。

チョウの羽や目に異常=被ばくで遺伝子に傷か―琉球大
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120810-00000172-jij-soci

「東京電力福島第1原発事故の影響により、福島県などで最も一般的なチョウの一種「ヤマトシジミ」の羽や目に異常が生じているとの報告を、大瀧丈二琉球大准教授らの研究チームが10日までにまとめ、英科学誌に発表した。」

これについて、早速、批判も出ているようだが、僕個人としては、放射能が生態系にどのように影響を与えているかについて調べること自体はするべきものだと思うので、こうした調査、研究自体は意義があることだと思うし、こうした調査、研究をすること自体を否定するつもりは全くない。

ただ、ちょうど、『巨大津波は生態系をどう変えたか』(永幡嘉之)を読んで、放射能の問題を抜きにしても、今回の大震災、大津波は、東北地方の生態系に大きな変化、影響をもたらしているということを知って、驚いたところだったので、ヤマトシジミの場合も、放射能以外の可能性ということもあるのではないかと思った。

『巨大津波は生態系をどう変えたか』によると、水が引いたあとも、海水の塩分が残り続けたことによる動植物の被害は消えなかったそうで、湿地のカエルの卵が死滅し、ヒヌマイトトンボ、カトリヤンマなど、まったく見られなくなったトンボ類もいるらしい。ヤマトシジミも、こうした塩害の影響ということも考える必要があるのではないだろうか。
もちろん、放射能の影響ではないと断定的に考えるわけではなく、総合的に考える必要があるのではないかということだけど。

もしかしたら、大津波の影響で絶滅が危惧されている一部のトンボ類に比べれば、個体変化が生じていても絶滅に至っていないのはまだ強いという見方も出来るのかもしれない。

あと、この本で指摘されていることは、これだけ、津波の影響がかつてないものになったのは、人間による隙き間のない土地利用によるところもあるということである。たとえば、堤防を築くことよりも、クロマツ林や隙き間なく自然利用することばかりを優先していて、防災、自然保護の観点が薄かったということである。
なので、今後の復興も、もとの通りに戻すのではなく、防災の観点が薄かった点を反省して復興することが必要だということも言えるのかもしれない。
いろいろ参考になる本だった。
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