2005/10/31

PCB、ダイオキシン、カネミ油症関連調査の記事  公害・薬害・環境・医療問題

*PCB、ダイオキシン、カネミ油症関連の調査、治験の記事です。

(ニュース)
体内有害化学物質:蓄積量、データ集め危険度探る−−千葉大が調査開始
 人の体内に含まれる有害な化学物質を調べて、汚染の減少に取り組む全国でも珍しい「化学物質の健康診断プロジェクト」が千葉大学で始まった。基礎的なデータを集めるため、現在、測定希望者を募っている。化学物質のリスクを的確に伝えるアドバイザーを養成する体制も整えていく。【小島正美】
 胎児のへその緒からは、微量ながらPCB(ポリ塩化ビフェニール)やDDT(殺虫剤)などが見つかるが、それらの化学物質が胎児にどう影響しているかは分かっていない。
 環境ホルモンの研究で知られる森千里・千葉大学大学院教授(環境生命医学)は「ごく微量でも、化学物質同士が複合的に作用する可能性が考えられる。まず日本人の体内にどれくらいの化学物質が蓄積しているかを知ることが必要だ」と、昨年からプロジェクトの準備を進めてきた。
 ●指標はPCB
 その活動のひとつが血液中のPCB量の測定だ。PCBはダイオキシンなど有害な化学物質の体内濃度と比例する。測定費用も比較的、安価なことから、体内汚染の指標になるとみて調べてきた。
 今年6月、20〜60代の男女145人の検査結果をまとめた。男女とも年齢が上がるにつれて濃度が高くなることが明らかになった。平均的な濃度は、男性で約0・3〜1・47ppb(1ppbは1グラムの血液に10億分の1グラムの量)、女性で約0・28〜1・07ppbだった。
 PCBの混ざった食用油を摂取して、皮膚障害などが生じたカネミ油症事件(1968年)の患者たちが発症して5年たったときの平均的なPCB濃度が7ppbだったのに比べると、今回の検出濃度は全体的に低かった。なかには5ppbを超える人もいたが、健康への影響を解明するにはデータが不十分という。
 一方、血液中のコレステロールを下げる薬剤の服用によって、PCBやダイオキシンの血中濃度が2割程度下がるという研究成果が出た。これは化学物質の高いハイリスク・グループの体内汚染レベルを引き下げる対策に結びつく研究だ。
 ●測定者募る
 これらの研究に携わる戸高恵美子・同大学院助手は「今後、子どもたちの脳の発達障害と母親のPCB濃度との関連を調べたい。そのためには、もっと多くのデータが必要だ」と測定希望者を募っている。測定費用の自己負担は1万円。
 問い合わせは千葉大学大学院医学研究院・環境生命医学教室(電話043・226・2017)。
(毎日新聞 2005年10月27日 東京朝刊)


カネミ油症で初の治験開始 漢方薬服用で効果を調査 
 ダイオキシン類が混入した食用油が原因のカネミ油症で、厚生労働省の全国油症治療研究班(班長・古江増隆(ふるえ・ますたか)九州大大学院教授)は二十六日、認定患者に漢方薬を服用してもらい、症状の緩和に効果があるかを調べる初めての治験(臨床試験)を九大病院(福岡市)で開始した。
 期間は一年間で、二十四人が対象。全身の倦怠(けんたい)感や末梢(まっしょう)神経の障害、皮膚・呼吸器症状など油症に特徴的な症状に効果が期待される漢方薬四種類を、計画に従って服用後、血中のPCB(ポリ塩化ビフェニール)、ダイオキシン類の濃度を測るなどして効果を調べる。
 今回の治験は九大病院に通院が可能な患者で実施。研究班は今後、カネミ油症の患者が多い北九州市や長崎県五島市の医療機関でも、順次治験を始める予定。
 カネミ油症事件は一九六八年に発生。カネミ倉庫(北九州市)製造の食用油にダイオキシン類などが混入し、福岡や長崎など西日本一帯で摂取者に皮膚の色素沈着などの症状が出た。当時、一万四千人が被害を届け出たが、認定患者は約千八百人にとどまる。(2005年10月26日 共同通信)
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