2005/4/8

水俣病の謝罪と言うけれども  公害・薬害・環境・医療問題

小池百合子環境相が水俣病患者に謝罪の意を表明したけど、それで結局、どういう対応を国がするのかが問題ですよね。
そもそも本質的な問題としては、やはり、患者を認定する制度自体が間違っていたのではないでしょうか。
水俣病というのはそれまで歴史的になかった病気であるわけです。有機水銀を大量に人体に取り込んだらどういう症状が出て来るかは医者だって分からないはずですよね。それまでなかった病気なんだから。
だから、その地域の魚を食べた人達から、一体、これはどういう病気なのかを研究して検証していくべきことなのです。なのに、こういう症状が出た人は水俣病であると認定し、そうではない症状の人は水俣病による症状なのかどうかは分からないからということで患者として認定されない、だから「未認定患者」という人達が多く存在するわけなんですが(同じ家族で同じ食卓の魚料理を食べた人でも、ある人は「認定患者」で別の人は「未認定患者」であることもあると言います)、こういうことを何十年もやってきたこと自体がおかしかったのではないかとそこの部分をやはり考え直さないとならないのではないかと思うのですが。
ましてや、実際には水俣病ではない健康な人までお金欲しさに患者のふりをしている、つまりはニセ患者がいるということまで言われているのですが、そうしたニセ患者の人が実際にいる可能性はたしかにあり得るとは思うので、ニセ患者がいるなどということは嘘であると断言するつもりはありませんが、やはり本質の「認定制度」の問題から話題をそらすためにそういうことをことさら、言っているような気はしてしまいます。
ここのところを問い直さないのでは、やはり国が謝罪したといってもある種のパフォーマンス的なものとしか、思えないのです。
また、薬害エイズ裁判で検察が上告を断念したニュースと近い時期に流れたニュースなので、もしかしてタイミングを合わせて来たわけじゃないだろうな・・なんて想像してしまったりもします。
まあ、そこまで言うと、それは左翼の妄想だよと言われてしまいそうなので、ついでに左翼の運動する側についても言うと、やはり水俣病の闘争とか運動とか、社会党系とか、共産党系とか、いろいろ、そういう勢力がそれぞれ運動の主導権を握ろうとしてごたごたしているから統一戦線が組めなくてまとまらなくて、国の方もうまく切り抜けることになってしまっているという面はあるのではないでしょうか。これは水俣病だけではなく他の公害、薬害の運動でも繰り返されて来ていることなのかもしれませんけれども。


(ニュース内容)
>小池環境相 水俣病検証へ懇談会 全被害者に謝罪の意
水俣病被害者へ謝罪をする小池環境相=環境省で7日午前11時5分、山本建写す  小池百合子環境相は7日の会見で、すべての水俣病被害者に謝罪の意を表した。そのうえで、水俣病問題を包括的に検証する私的懇談会を発足させることを明らかにした。昨年10月の水俣病関西訴訟の最高裁判決で国や熊本県の責任が指摘され、また1956年の公式発見から来年5月で50年となるのを機に、水俣病の経験と教訓を後世に引き継ぐ必要があると判断した。一方、同判決を受けた、新たな被害者救済策の内容も正式に公表した。
 小池環境相は「患者、関係者に心からお詫びを申し上げる。(被害者が)一日も早く安心した生活を送れるようになることを願っている」と述べた。さらに「水俣病は来年、公式発見から50年の節目を迎え、社会的、歴史的な意味を総括する必要がある。行政としての過去の反省を含めた水俣病の経験と教訓を後世に引き継ぐことは大きな意義がある」と指摘、懇談会設置理由を示した。
 発足するのは「水俣病問題にかかる懇談会」。環境相の私的懇談会として、有馬朗人元東大学長やノンフィクション作家の柳田邦男氏、吉井正澄・元水俣市長など、地元関係者や有識者10人で構成する。同判決で「規制権限の不行使で水俣病の拡大を防止できなかった」などと指摘されたことを踏まえ、これまでの国や同県の取り組みのあり方やその責任を含め、水俣病問題の社会的、歴史的な意味を約1年間かけて総括する。
 一方、新救済策は(1)水俣病2次訴訟と関西訴訟で勝訴が確定した原告計36人に対し、医療費全額と手当てを6月にも支給(2)軽い症状で7500円を上限に支給している保健手帳の上限を撤廃して医療費を全額支給し、さらに保健手帳の申請受け付けを再開する(3)水俣病発生地域での保健福祉策の充実−−が柱となっている。
 判決では行政に高い注意義務を求め、患者認定についてゆるやかな基準を示したため、国の水俣病の認定基準との間で「二重基準」が生じている。このため、患者団体は認定基準そのものの見直しも求めているが、環境省は基準の見直しには踏み込まない方針だ。
 水俣病は魚介類を解した有機水銀中毒症で、主な症状はしびれ、手足の感覚障害、言語障害、視野狭窄など。熊本県水俣地方で1950年代、水俣湾などで取れた魚介類を食べた住民の間に集団発生した。工場廃液が原因だったことから「公害の原点」といわれ、今年2月末現在の認定患者数は、新潟水俣病を含めて2955人(うち生存994人)。【江口一、山本建】
(毎日新聞) - 4月7日17時12分更新
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