2006/3/3

水俣病懇談会、議論白熱  公害・薬害・環境・医療問題

*水俣病懇談会、かなり議論が白熱してきているようです。

(ニュース)
懇談会 議論白熱3時間半 環境省、答えに窮す
 二日開かれた「水俣病問題に係る懇談会」は、これまでより一時間半延長し三時間半もの白熱した議論となった。現行の水俣病認定制度や補償制度を“複雑怪奇”と批判し、「大胆に壊す」「リセットする」と環境省に詰め寄る委員ら。苦虫をかみつぶしたような表情の同省幹部が答えに窮し、思わず「認定制度をなくすというご意見はあり得る」と漏らす場面もあった。
 「最高裁判決の一番大事なのは、国に直接賠償金を支払う責任があることを認めたところだ」。元最高裁判事の亀山継夫氏が環境省の本気度を測るかのように、一昨年の関西訴訟最高裁判決の意味をただすと、同省側は「チッソとの連帯責任はあるが、国が直接お金を出すことにはならない」などと判決の解釈を披露。間髪を入れず亀山氏は「変な逃げ口上をまだやっていれば、何もできない」と、同省側の認識の甘さに声を荒らげた。
 会議は既に九回目。振り出しに戻った雰囲気を感じたのか、元文相の有馬朗人座長が「どういう考えでこの懇談会をつくったのか。どこまで踏み込んで提案してよいのか。環境省の考えを次回聞かせてほしい」と取りなした。
 同省は当初、「過ちを繰り返さないための教訓を提言してほしい。認定制度の問題は議題にしない」と同懇談会の役割に枠をはめようとしてきた。しかし最高裁判決以降、認定申請者が三千六百人を超え、うち約九百人が国賠訴訟を提訴するなど現状は迷走。委員には、過去と同じ轍(てつ)を踏みつつある同省へのいら立ちが募っていた。
 「病像や認定基準など制度自体を組み直すべきだ」「今の制度が破たんしていることを直視して議論を始めないといけない」との厳しい指摘に、環境省幹部は思わず「認定制度に限界がある。だからほかの救済制度がある」と自己矛盾を露呈。ただ、現行制度を堅持する考えは譲らなかった。
 こうした中、亀山氏は「後で笑いものになるような報告書に名を連ねる気はない」と、場合によっては委員辞任もありえると通告した。(亀井宏二)
(熊本日日新聞、2006年3月3日朝刊)

環境相私的懇談会 認定制度見直しの指摘相次ぐ   
 環境相の私的懇談会「水俣病問題に係る懇談会」(座長・有馬朗人元文相、十人)は二日、東京・虎ノ門のホテルで第九回会合を開き、「被害救済と地域再生」を議題に集中審議した。ほとんどの委員が「(水俣病の)認定制度の見直しは避けられない」との考えを示し、環境省に国の責任の取り方を明らかにするよう求めた。
 全委員が出席。元水俣市長の吉井正澄氏は「環境省が(新保健手帳などの)新対策を押し通しても、問題の解決にはつながらない。これ以上混乱を広げないためにも、新たな第三者機関で認定制度自体を議論すべきだ」と語った。
 他の委員も「認定基準を定めてから二十年以上がたち、新たな研究成果も出ている。病像を整理する場をつくる必要がある」「厳密な条件を並べ、疑わしきを排除するのではなく、まず全被害者を救うべきだ」などと指摘。現行の認定制度に対する疑問が相次いだ。
 環境省は「認定基準を変えるほどの新たな医学的知見はない」と反論。認定制度とチッソの補償協定が結び付いていることを理由に「行政がコントロール不能な部分もある」と説明した。
 これに対し一部委員が反発し、「認定申請者は三千五百人を超え、新たな訴訟も起きている。この事態にどう対応するのか」などと迫った。同省は「新対策で一定の理解を得られると思ったが、新保健手帳だけでは不十分だったと認めざるを得ない」と弁明した。
 次回は三月二十日。「発生拡大と責任」をテーマに議論する。(鎌倉尊信)
(熊本日日新聞、2006年3月3日朝刊)
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