2006/3/9

水俣病認定制度関連ニュース  公害・薬害・環境・医療問題

(ニュース)
水俣病:関西訴訟原告、制度見直し切々と訴え−−県に認定求める /熊本
 国、県の行政責任が確定した水俣病関西訴訟の原告たちが23日、県水俣病対策課を訪れ水俣病認定するよう求めた。現在の認定基準を事実上否定した最高裁判決が出ても、認定制度を見直そうとしない行政に怒りをぶつけた。
 県庁を訪問したのは勝訴原告の坂本美代子さん(70)と遺族原告の小笹恵さん(52)=いずれも大阪在住。坂本さんは28年前に認定申請したが今も保留状態。小笹さんは初代原告団長の父親と母親がいずれも未処分のまま亡くなった。自身も昨年6月に認定申請したが、その際、両親の申請が死後半年内の更新手続きがなかったとして失効していることを知った。
 坂本さんはあくまで水俣病認定を得たいと、勝訴原告に支給された医療費全額助成の手帳を県に返還している。「裁判所は水俣病と認容している。すぐ認定してほしい。高齢で自分には時間がない、死ぬのを待っているのか」と切々と訴えた。交渉中はめまいや頭痛で目元を押さえ、終了後すぐに薬を飲むなど痛々しい姿。
 小笹さんも両親の認定申請の失効を取り消すよう要求。「勝手に半年と期限をつけるのはおかしい。制度を見直すべき。認定されなければ泣きながら死んでいった両親の人生は何だったのかと思う」と不満をぶつけた。応対した県水俣病対策課の谷崎淳一課長は「(委員任期切れのまま休止している)認定審査会が早期再開できるよう努力する」と答えるにとどまった。【山田宏太郎】(毎日新聞、2月24日朝刊、熊本)

<水俣病認定>国が独自の審査会設置を 自民小委が要望
 熊本、鹿児島両県の水俣病認定審査会が機能停止している問題で、自民党水俣問題小委員会(松岡利勝委員長)は9日、国に患者を認定する独自の審査会を開かせることを決めた。議員立法で、必要な法律の改正案を今国会に提出する方針だ。ただし、現行の国の認定基準は変わらない見通しで、被害者からは「患者救済にはつながらない」との反発も出そうだ。
 両県の認定審査会は、県が任命した委員が国の基準に従って認定審査する仕組み。しかし、04年10月の最高裁判決が国より緩やかな基準で患者の救済を認めたため、両県の審査会委員が現行基準で認定することに難色を示し、審査会を開けない状態が続いている。このため、判決後に新たに申請した約3700人の審査は滞ったままだ。
 同小委は、こうした状態を打開するため、79年に施行された「水俣病の認定業務の促進に関する臨時措置法」を活用することにした。同法に基づき国は、96年9月申請分まで県とは別に認定審査会を設け、患者を認定していた。同法を改正して期限を延長すれば、国の審査会が再開できる。
 同小委に出席した環境省の炭谷茂事務次官は「決定をしっかり受け止め、環境省として全力で取り組みたい」と述べた。
 ただし、水俣病の専門家は少なく、現行基準での審査に難色を示した両県の審査会委員と国の審査会の人選が重なる可能性がある。選任作業は難航しそうだ。【江口一】
(毎日新聞、3月8日朝刊)

水俣病認定、国の審査会再開へ法改正案 今国会提出へ
 自民党水俣問題小委員会(委員長・松岡利勝衆院議員)は9日、水俣病患者を認定する国の審査会を再開させる「患者認定促進臨時措置法」の改正案を、議員立法で今国会に提出する方針を決めた。熊本、鹿児島両県の審査会の作業が進まず、約3700人が審査待ちになっているためで、現行の基準で認定作業を進めるため、環境省など関係省庁に、設置へ向けた手続きを始めるよう求めた。07年1月1日の施行を目指す。
 この日の会合には、両県選出の国会議員や関係省庁幹部らが出席。松岡委員長は「現状を打開するのに効果的で、政治的に道を探ろうというものだ」と述べ、法改正の必要性を強調した。
 認定をめぐっては04年10月、関西訴訟の最高裁判決が現在の国の認定基準より幅広く被害者を認めたため、認定申請者が急増した。しかし、国は認定基準を変えていない。熊本、鹿児島の審査会の委員らは、現行の認定基準で患者を認定することに難色を示し、審査会も開かれない状態が続いている。
 小委員会は、法改正で申請受け付けの期限を今後10年間延長し、両県を窓口にした申請について、現在の認定基準で審査を再開する方針だ。申請者には、国か県のどちらで審査を受けるか、意思表示を求める。
 審査は通常、県が担当するが、申請者が急増して対応できなくなったため、78年に国にも審査会を設置する臨時措置法が議員立法で制定された。しかし、申請者の減少で96年に同法の期限が切れて以降、延長の手続きが取られず、審査会は休眠状態になっている。
(朝日新聞、3月9日17:31)

審査委員選任「幅広く募る」 環境省
 自民党水俣問題小委員会が九日、国の水俣病認定審査会を設置する方針を決めたことを受け、環境省の炭谷茂事務次官は委員選任について「できるだけ幅広く集めたい」と全国の専門医師に呼び掛ける考えを示した。
 国の委員選任は熊本、鹿児島両県の審査会前委員が再任拒否している中での作業となる。炭谷次官は小委員会後、記者団に「国もあえて火中のクリを拾いに行く」と強調した。同省の滝沢秀次郎環境保健部長は「全国に広げれば人選の幅、可能性は広がる」と話した。
 ただ、国の審査会ができても、県審査会への申請者を強制的に移行させることはできず、申請者の判断に委ねられる。また、現行の認定基準を堅持したままの審査再開への反発も強い。こうした問題について、滝沢部長は「いろんな対策も同時進行で進めている」と述べるにとどまった。
(西日本新聞、3月9日14時46分更新)
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