2006/4/17

カネミ油症 日弁連が勧告  公害・薬害・環境・医療問題

(ニュース)
カネミ油症 日弁連が国に仮払金返済免除など勧告
 日本弁護士連合会(平山正剛会長)は17日、国内最大の食品公害とされる「カネミ油症事件」について、「国の不作為による人権侵害が認められる」として、被害者に返還を求めている17億円余りの損害賠償の仮払金について返済を全額免除するとともに、油症の認定手続きの見直しや医療支援などの救済策を確立するよう国に勧告した。
 事件は68年、カネミ倉庫(北九州市)製の米ぬか油を食べた人たちが皮膚炎や内臓疾患などを訴えた。約1万4000人が被害を届けたが、認定患者は3月末現在で1892人にとどまっている。国の責任を認めた下級審判決を受けて被害者にはいったん仮払金が支払われたが、国の責任を否定する判決も出たため患者側が最終的に国への訴えを取り下げ、国がその返還を求めている。
 子や孫の代まで症状が出て苦しんでいるのに認定が不十分で必要な治療が受けられず、仮払金の返済要求で自殺者も出ているとして、519人が人権救済を申し立てた。
 勧告書は、米ぬか油と同じ工程で出来た油を配合した飼料を与えたニワトリが大量死する事件を農林省(当時)が把握していながら、厚生省(当時)に伝えなかったことが被害を拡大させたと指摘。「被害者は自助努力で症状と闘ってきたというほかない」と国の不作為を厳しく批判し、救済には「国の主体的活動が不可欠」とした。
 勧告に法的な強制力はないが、日弁連は「国などに勧告の実施を強く求めていきたい」としている。厚生労働省食品安全部は「食品衛生法上の国の責任は裁判で否定された」と話している。(朝日新聞、2006年04月17日21時17分)

カネミ油症事件、日弁連が被害者救済を勧告
 過去最悪の食品公害「カネミ油症事件」で、日本弁護士連合会は17日、国や企業に対し、被害者を救済するよう勧告した。
 2004年4月以降、被害者519人が順次、日弁連に人権救済を申し立てていた。
 国については、カネミ油症事件の前触れとなった鶏の大量中毒事件の際、適切な対応をとらなかったことが被害拡大につながったなどと指摘。国と衆参両院に対し、<1>カネミ油症の治療方法の研究・開発<2>医療費や生活補償費の支給<3>被害者に、国への返還義務が生じている仮払金の一律全額免除――などを勧告した。
 また、原因となった食用米ぬか油を製造、販売した「カネミ倉庫」(北九州市)には、被害者救済が不十分として、<1>損害賠償債務の履行<2>新たに認定された被害者への賠償――などを勧告した。
 東京都内で会見した被害者の宿輪(しゅくわ)敏子さん(44)(長崎県五島市)は、「被害者の実態を調査していただいた結果の勧告。国がこの勧告通りに実施すれば、亡くなった人もいくらかは浮かばれ、年老いた被害者も少しは救われた気持ちになると思う」と涙ぐみながら話した。
 申し立て代理人の保田行雄弁護士は、「勧告は、政治的解決に向け、はずみをつけると思う」と述べた。
(2006年4月17日20時38分
0



コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ