2012/5/8

アフィニティとスーパー64  Toots

トゥーツシールマンスの使用ハーモニカモデル編:メロートーンに続き全国で3人位しか気にしないであろう超マニアックな話題です。

トゥーツシールマンスは、3オクターブのクロマチックハーモニカをおもに使ってますが、78〜80年頃に4オクターブの楽器を使っていた時期があります。
スーパー64とクロモニカ280と思われますが、64は現行機種とほぼ同じかなぁ?280に関しては木製ボディの角穴があったらしく、僕にはよくわかりません。この件は、いずれまた記事を改めるとして、今回はスーパー64の話です。
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また、70年頃にスーパー64を使っていたかも?という新事実は前の記事に書きました。
http://blue.ap.teacup.com/fujih/975.html

さて、トゥーツの64使用と思われる録音を引っ張り出して見ましょう。
apple dimple 79年12月録音
http://www.geocities.jp/toots_harmonica/cd16.html
THE BEST! TOOTS THIELEMANSの9曲目以降
http://www.geocities.jp/toots_harmonica/cd37.html

64の特徴といえば、
1)カバープレートの形状よる音色のまとまり(コーンって感じ)

これは4オクターブ機種の280でも一緒ですが、
2)リードプレートが大きくなったことによる低音の響きの変化(鳴りが遠い感じ)

さらに、 280でもさらに言うとCX12でも一緒ですが、
3)丸穴による細かいフレーズを吹いたときの歯切れ(音の分離)のよさ。

てな感じだと思います。

いろいろ異論はあるかと思いますが、64は音域が4オクターブもあるしポピュラー音楽で譜割をキッチリ吹くのに適してるかと思います。
一方ジャズでレガートで吹きたいとか、音にニュアンスを付けやすくしたり音色を作りやすくしたい場合は3オクターブの角穴が適してるかと思います。

トゥーツがなぜ64というか4オクターブの楽器の使用を止めたかは、わかりませんが僕が勝手に推論すると上記理由と
・最低音域は、ほとんど使わない
 1)音色がよくない、響かない。
 2)ジャズの場合は適当にメロディを変えたりして最低音域を使わないで済む。
てなとこで、使わないもののために大きくて重たいのを持つのはいやだとことかなぁと思います。

で、トゥーツシールマンスのスーパー64使用の最高傑作がビルエバンスのアフィニティです。
http://www.geocities.jp/toots_harmonica/cd15.html
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(ちなみにジャケットの絵はスーパー64ではなくクロモニカ270ですね。)

実はその64の音色が耳についてからは、僕としては一歩置いて聴く作品でした。常々、270版のアフィニテイがあればなぁと思っておりました。

しかし、今回「Sesjun Radio Shows / Bill Evans」で、その夢がかなってみると、「あれ?」なにこれ?って感じでした。使用楽器はおそらく4オクターブだけど64ではない感じだが、ぜんぜん楽器が鳴ってない。そこそこはやってますが、流した感じが否めません。

それを踏まえてアフィニティを聴きなおしてみると、このアルバムは凄い!
何が凄いかというと、もうごく単純でまず「楽器が鳴っている」ってことです。

70年代のトゥーツは体力が有り余ってて270を壊れそうな位まで鳴らしてました。でメロートーンが開発されたのでは?ってのは以前書きましたが、スーパー64も270よりはそのトゥーツのパワーに答えてくれます。

あと、トゥーツはこのレコーディングに備えて、楽器を吹き込んだんじゃないかなぁと思います。

70年頃にスーパー64を使って、でも馴染めないので270に戻るが、ビルエバンスとの録音が決まってから?270ではパワー不足だぞ!とスーパー64を使う方針を決めて、楽器を吹き込んでリードを慣らしたのかなぁと思います。

ハーモニカは吹き込んでいるとリードがこなれてきて、コントロールしやすくなり、自分の表現がしやすくなります。さらに吹いていくと金属疲労でだめになってしまうのですが、、

逆に言うとこなれていないリードは、楽器が持つ音色が出やすいです。
トゥーツは、この辺楽器のエイジングに無頓着だと思っております。手元にある新品の楽器で吹いてしまうみたいな録音も多い気がします。

でも、このアルバムは64を吹き込んで、息の吹き込み加減もばっちり合わせて楽器もこなれてきて、というかそういうタイミングに合わせて録音したのだなぁという感じがヒシヒシとします。

そういう意味でトゥーツの名盤ベスト3には入るかなぁと思います。


さらいにいうと、78、79年くらいの64を使った録音でアフィニティほど楽器が鳴ってりるのはありません。鳴り的には流してる感じの録音が多いです。前述の「MY CHERIE AMOUR」は、よいですけど、これは70年位らしい。
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