2005/9/1
このブログのタイトルになった「月は無慈悲な夜の女王」に登場するデ・ラ・パス教授、彼も月に流刑になった政治的追放者ですが、その彼のことを教え子である主人公マニーが次のように評します。
「かれは何でも教えてくれた。何も知らないことであろうと関係なしだ。・・・そしてもしかれに難しすぎるとわかったときは−−実力以上のことを知っているようなふりは絶対にしなかった。・・・
おれはかれについて電子工学を始め、すぐにかれを教えていた。そこでかれは授業料を取るのをやめ、おれたちは一緒に勉強をしていたが、そのうちかれは余分な金を手に入れるために喜んで知恵を分けてくれる技術者を探しだした。−−そこでおれたち二人で新しい教師に金を払い、先生はまだおれと一緒に学ぼうとした。不器用にゆっくりとではあったが、自分の心を広げることが嬉しかったのだ。」
この最後の「不器用にゆっくりとであっても、自分の心を広げていくこと」をいつまでも喜びとしていきたいものです。
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