2007/11/22

靖国、そしてあひる。  日常

李櫻(ホントはいとへん)監督『靖国』試写へ。靖国神社の8・15のお祭り騒ぎなんて日本人なら誰でも知っているしいまさらそんなもの見せられても、と思う反面、ひょっとして一般的には(というのはつまり私もそうだが)なんら関心を寄せていないとすると、実は邦人にもまったく知られていない可能性もあるな、と考え直し、やはり一応通過儀礼として「日本人なら見ておくべき」だと通告しておく。ここで靖国崇拝している人間のことごとくは昭和二十年三月の東京大空襲の地獄を知らない、と方言を聞いて察知できる。要するに、適当なのだ。そんなことを感じることのできない外国人にこれを見せるにはかなりの知恵、ルノワール並みの知恵が必要かと思われた。そんな黙説法が鬱陶しく感じられるのは間違いないし、何より音楽の入れ方が杜撰すぎる。
とはいえこれはいろんな意味で、ギリギリ映画になっている。いま、このギリギリ映画になる、というギリギリ感が実は映画の現在を支えている気がしてならない。イオセリアーニなどは別格としても、いま豊饒に「シネマ」しようとしているものをいくら讃美しても、それで映画が再「教育」されるとは思えない。その一方で『グエムル』のごときバカのひとつ覚え的(三谷某ばりの)どヘタクソな伏線ドラマトゥルギーで充足するよりは、こちらの方が少なくとも百倍貴重であることは言うまでもない。
それにしてもたんに観客として、善人ヅラした修正主義者ほど吐き気を催す無恥蒙昧な輩はないな、と重ね重ね吐き気を催した。
赤坂にて、かつて音楽を一緒に作った山田さんの新プロジェクト「天才あひる倶楽部」のライヴ。あまりの心地良さに半分眠りながら聴いていた。堪能。興奮冷めやらぬまま孤独に呑み歩き。が、行く先々で知人に遭遇。面食らう。
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