2008/2/5

2「裂けろ!この胸」め  演劇

「勘弁してくださいな、もう鼻血も出ませんよ」つうくらい一日じゅう眠い。やる気も出ない。しかし朝九時出陣の蜷川『リア王』二度目で、久しぶりに「あんたやくざか、さもなきゃ鬼だ」つうくらい号泣しまくった。明日が千秋楽というところまで来ているので、俳優陣がおそろしく充実しており、殊に平幹二郎さん、瑳川哲朗さん、吉田鋼太郎さんはほぼ完璧に近い凄まじい出来だったと思われた。つうかやっぱ蜷川さんはこれをやりたかったのだな、というある勘所が慮られてそれで泣いたところが大きかったかもしれない。はっきり申し上げて私が泣くのはほぼ寝たきりとなった母の病状に泣けない代わりに泣いているようなものだが、それは「老い」を前にした切なさとは関係がない。ダメになっていく存在をただ「老い」とだけ断じるのは早計だ。それは一瞬ごとに連なる避けがたい生の、つまりは運命の、錯誤のためにちがいない。哀切とはその錯誤の容赦なさによるものだ。それだけは間違いない。身につまされまくって腕ががちがちになるほど躯を硬直させながら息を殺して見つづけたせいか、四時間が終わった直後、感極まって立ち上がり拍手するその腕が痛くて痛くて仕方がないのが不思議にさえ思われた。

夜は、某誌連載第一回の原稿ゲラを受け取りに「のこのこ」。

で、いまもまだ眠くてしかたないのだが、どうもいろんなことが目前に山積しており、その上義母が旅行に出たために猫の世話や家事にさらに従事すべく明日も早朝起床が決定しており、さらには税金の延滞料の請求(予期されてはいたが、いまの自分には痛い額)が舞い込んでもおり、ただ呆然とするばかり。私にとって地方自治体はつねに「やくざか、さもなきゃ鬼」である。
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