2009/11/19

大里さんが、死んだ。  追悼

17日、大里俊晴氏が亡くなられた、というメールが届いた。享年51歳。
ずっと、連絡しないと、と考えながら、つい先延ばしになっていてとうとう不可能になってしまった上、なにを伝えたかったのか忘れている、そんな無念さが滝となって体を打つ。
『AA』は大里さん抜きには決してなしえなかった作品である。私が監督クレジットを入れなかったのは、実質共同監督と呼ぶべき行程があったからだ。間章を超えて多面的な様相を呈したのは大里さんがそうしたからだ。だが奥ゆかしい大里さんは決してそのクレジットを認めないだろうことは分っていた。だから署名をなくし、永遠の宙吊り状態に作品を置いた。


昨日は戯曲を読み、DVDを何本も見た。酒を呑みながら、寝たり起きたりしながら繰り返し。気づけば、もうずいぶん先から現在の映画にも現在の小説にも現在の戯曲にも現在の音楽にも、ああついでに現在の思想にも興味を失っている自分をあらためて発見する。最新のものだって結局普遍を固く宿したものだけを択んでいる。
雑誌ブルータスが届き、「泣ける映画」というアンケートに私も答えていたことを思い出した。見ると、オールタイムベスト3と回答を書く直前に見たものが組み合わさっているだけのようなものだった。なにも考えずに書いたことが丸わかりだ。泣き上戸だという自覚はあるが所詮「泣ける」ということに興味がないのだろう。プロデューサーに敬遠されるはずだ。同じものをもう一方択ばれていて、なるほどあの方も「被害者の会」会員であったか、と得心した。

人間は軽々しく涙など流してはいけない。
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