2010/6/7

トラック野郎風雲録  書物

五月末のことを割愛したが、これは割愛できない。
鈴木則文監督著『トラック野郎風雲録』(国書刊行会)である。
『トラック野郎』シリーズ十本を手がけた監督自らの手で、娯楽映画への熱く、哀切きわまる思いが、まるで彫刻のように丁寧に刻みつけられている。その終焉をはるかに眺め、てめえの金でてめえの企画をやらない会社になんか、なんの郷愁もない、と斬り棄てるいさぎよさ。心から感動する一冊である。

五月末に、オールナイトに先立って監督と、佐々木浩久監督とともにこの本についてのトークショーを池袋・新文芸座で行った。本のなかでも書かれ、当日も語ったが、白眉はなんといっても、若山富三郎が監督に、とある俳優を薦めるくだり。監督とは絶対にあうはずだから、一度一緒にやってみろ、と。実現していたらどんなだっただろう。
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