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2008/7/15

写本と修道士:写本を巡る暗闘  遊戯

写本と修道士ブルーノ・フェドゥッティ

ゲームデザイナーであるブルーノ・フェドゥッティが自身のホームページで個人的な2008年ゲーム大賞を発表した。ノミネートされた12個のゲームの中にまったく見覚えのないゲームがあり、興味を抱いて調べてみたら個人レーベルのゲームらしい。内容もなかなか面白そうなので、Dr. Finn's Card Companyを訪れて直接注文した。日本までの送料込みで$28。

中世の修道院で写本製作を巡って勢力争いをする修道士たちがテーマのカードゲーム。原題『Scripts and Scribes』は直訳すると「写本と筆写者」だろうが、「ひっしゃしゃ」は言いにくいし「筆写人」とか「写本職人」とかも違う感じがするので、ちょっと意訳した邦題にしてみた。【8/20追記】邦訳『薔薇の名前』準拠で「写本と写字生」でもいいかも。

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VHSビデオサイズのプラスチックケースの中に、評価ボードと評価を示すサイコロが5個、87枚のカード、カードの内訳が書かれたレファレンス、ルール1部が入っている。カードには、評価を争う5つの分野「装飾家」「写字生」「原稿」「巻物」「備品」と、評価の数値を上下させる「司教」、競りに用いる「金貨」の7種類がある。

評価ボードの5分野にそれぞれ3を上にした評価サイコロを置き、プレイヤー人数に応じた枚数のカードを抜く。ゲームは「寄進」と「競り」の2ステージに分かれている。前半の寄進ステージでは、手番プレイヤーが参加人数+1枚のカードを1枚ずつ引いて、自分の手札にする(1枚だけ)・競り用山札に置く(1枚だけ)・公開(プレイヤー数−1枚まで)のいずれかを選ぶ。公開されたカードは残りのプレイヤーが順番に手札に入れる(『破滅の13』と似たカードドラフト方式だ)。これをカードが尽きるまで繰り返したら、競りのステージに移行する。前半で競り用に残されたカードを1枚ずつ競っていく。「金貨」以外のカードは金貨カードの価値で競り、「金貨」カードは伏せたカードの枚数で競る。競りの山札が尽きたら決算である。5分野それぞれで対応するカードの価値の合計が高いプレイヤーが評価サイコロを獲得し、サイコロの目の合計が最も高いプレイヤーが勝利する。「司教」のカードは誰かが獲得した瞬間に使用され、評価サイコロの目を上下にずらすことができる。

なにはさておき、相方と2人で遊んでみた。「寄進」ステージでは『破滅の13』と同じ小ドラマ(相手に自分よりいいカードをあげてしもた)が展開するが、手札と競りに入れるカードは非公開なので、黙々とカードを分配するもよし、あえて一喜一憂するもまたよし。さくっと配り終えて「競り」ステージへ。ここで一気にゲームのトーンが変わる。1枚のカードを得ようとすると、自分の手札というリソースがざっくり減ってしまう。相手が狙っている分野を読みつつ、評価の変動を計算しつつ、目の前のカードをいくら出して手に入れるかを勘定せねばならない。競りが終盤に近づくにつれて、どんどん手札が縛られていく。これは『エルフの玉座』で旅の準備をしているときのカツカツ感にちょっと似ているかな。結果は11対2で敗北。「写字生」が同点判定負けでなければ1点勝ってたのになあ。

ひとつひとつのシステムは何となく既視感があるのだが、組み合わせとバランス感覚が素晴らしく、実に悩ましいカード采配を要求される。テーマは何でも合いそうな感じだが、あえて修道院と写本を持ってきたところを個人的には大いに評価したい。後半の競りなんか陰湿な足の引っ張り合いっぽい雰囲気が出ていてよい。『薔薇の名前』ファンには特にお勧め。

写本と修道士(Scripts and Scribes)
スティーブ・フィン
Doctor Finn's Card Company
2〜4人、20分


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2008/11/27  1:42

投稿者:hirocean

カインのしるしさん、送りましたのでご確認ください。

いまのご時世、和訳の作成と公開に関してはもうちょっと諸条件を考慮しつつ慎重に行う必要があるでしょうけど、基本的には気に入ったら自由に使ってくださいというスタンスです。私自身も公開和訳や英訳に助けられている立場ですし。

>今でも励みに
こそばゆいですなあ。あんまり趣味に走りすぎると家人や友人から奇異の目で見られますよと水を差してみたり。

2008/11/26  20:51

投稿者:カインのしるし

サマリーの件、ありがとうございます。
先日の書込みでは、ぶしつけに要求するのも失礼かと思い、アドレスは記入しませんでした。

兄のPCを借りて見ている状態でして、mixiも構築しておりませんので、メールで送ってください。

私もこの中に入る一人ですが、今後”俺にも、私にも、”と依頼が来るでしょうから、playgameにUPしたほうが良いのかもしれませんね。
(サマリーを作った手ごたえを感じることは出来なくなってしまいますけど、、、)私の勝手な思い込みです。

あきおさんのHPで”誰に言われてやってるわけでもない趣味ですから、たとえ理解されずとも自分のこだわりは大切にしたいものです。”というレスを頂きまして、今でも励みになってます。ありがとうございました。

よろしくお願いします。

2008/11/26  0:05

投稿者:hirocean

カインのしるしさん、いらっしゃいませ。

『写本〜』がじわじわと広まっているのは嬉しい限りです。
あきおさんなどに比べれば私だって駆け出しのぺーぺーだと思いますが、日本で卓上ゲームが盛り上がる一助になれば幸いです。

メールで連絡がつくようでしたら(mixiのアカウントをお持ちならhiroceanにメッセージをいただいても構いません)自作のサマリーをお送りしますよ。playgameにアップしてもよいかなあ?

2008/11/25  23:47

投稿者:カインのしるし

はじめましてというか、あきおさんのHPでコメントを頂いていることもあるのでなんですが、、、
私も”海長とオビ湾”さんを経由して、こちらにお邪魔して、たまらず注文しまして、本日、外箱に多少の破損がありましたが無事に商品が届いたところです。
hiroceanさんが書いた上記の内容を頼りに自分なりにルールを訳したいと思います。英語力に自信はありませんけど、、、

駆け出しのゲームフリークの私にとって
・gioco del mondo のあきおさん
・海長とオビ湾のカジノロワイヤルの皆さん
・hiroceanさん
まだまだ、いろんな人がいますが、

日本のボード・カードゲーム界のエバンジェリストの影響力はすさまじいですね。
記事に取り上げるとすぐ売切れてしまうのは、それだけ浸透してきてるのかなぁ。と思う次第です。

2008/11/9  23:50

投稿者:hirocean

HPから直接注文できるようになってますので本文中のリンクからどうぞ。ただし現在は品切れ中で11月15日に再入荷するようです。

サマリーの和訳でよければ送っておきます。

2008/11/9  23:32

投稿者:あきお

これはメールで問い合わせたら送ってくれるんですか?
で、密かに和訳とか作ってたりします?w
最初は輸入がめんどくさそうでスルーしてましたが、オビ湾さんも手に入れたようですし、わたしもゲッツしとこかなと。

2008/10/23  19:13

投稿者:hirocean

作者も絶対『薔薇の名前』ファンですよね。ってことでいまの気分は私も「写字生」です。

頒布会羨ましいっす。でも入ってしまったら真面目に相方の視線が怖い(といいつつ毎月頒布会以上のゲーム買ってる気がしますが)。『薔薇の名前』はもうすぐ届く予定です♪

サマリーの和訳ならありますよ。送っときます。

2008/10/23  18:47

投稿者:海長とオビ湾

しかし、hiroceanさんの挙げている2つの邦題は迷いますなぁ。

薔薇ファンとしては「写本と写字生」をゴリゴリ押したいんですけど^^
でも修道士の方が一般的なタイトルになりえますよね。
しかし、写本を取り巻く修道士の話なんて、何つーか普通考えられない設定なので、うれしいったらないですなぁ。

今月の頒布会はダイヤモンドクラブでした。
こっそり薔薇の名前を期待していたんですが。

あ。そうです。注文しましたよぉ!
わ、わ、和訳ってあります?(ス、スンマソーン!)

2008/7/16  0:29

投稿者:hirocean

お勧めですよ。B&Bに在庫があった形跡がありますが、現在はご本人のページからでないと手に入らないみたいです。

2008/7/15  14:55

投稿者:海長とオビ湾

超絶興味あります。

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