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2008/12/14

盗まれたロンドン:証拠隠滅は紳士の嗜み  遊戯

ブログでボドゲの記事を書いている身としては、まだ誰も触れていないゲームの紹介をするとき新雪に足跡を残すような小さな喜びを感じるものだ(そしてそういうつまらない優越感を胸に人は地雷を踏みに行くのだ)。などと、もしかしてどこかですでに紹介されてたら格好悪いことこの上ない書き出しで披露するのはこのゲーム。

盗まれたロンドンBGG

ペガサスシュピールから今年発売されたクニツィア先生の新作カードゲームである。プレイヤーはヴィクトリア朝っぽいロンドンで探偵となって5つの盗難事件を解決する。名前は出てこないけどボックスイラストはホームズ先生ライク。まあそういうテーマだ。原題『Tatort Themse』はどう訳したものやらなので英語タイトル『Looting London』を意訳してみた。「ロンドン盗難事件簿」とか「ロンドンの探偵」とかボツネタ多数。

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【箱の表裏】

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【盗難事件を示す5枚のカード。いろいろとやばそうなものを盗まれている。】

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【ゲーム開始時。手掛りカードを5×5に並べる。左側が目撃者カード。】

2〜5人用。4種類の人物が描かれた目撃者カードを手札に集め、5列×5枚に並べられた手掛りカードを各列の下から獲得していく(対応する人物を数値分出す)。同種の目撃者カード2枚ごとに1枚の手掛りカードを列の下から廃棄することもできるが、同じターンに同列の手掛りを獲得できるだけの手札を残していなければならない。ある色の手掛りカードがすべて獲得されるか捨てられるかして場から消えたら同色の事件が解決し、手元にあるその色の手掛りカードの数値合計が最も高いプレイヤーが事件カードをボーナスとして獲得する(単独トップがいない場合、事件カードは廃棄される)。また、同種の目撃者カード2枚はいつでもジョーカーとして他の目撃者カード1枚に換算できる。4つの事件が解決された時点でゲームは終了し、解決されなかった事件カードと対応する手掛りカードは廃棄される。残った手掛りカードと事件カードの数値合計が最も高いプレイヤーの勝利。

相方と2人で遊んでみた。とりあえずはひたすら聞き込みをして(目撃者カードを引いて)情報を集める。揃ったはしから手掛りを得ていく私に対して、相方はT2Rよろしく目撃者カードを溜め込んでいる。ゲームは坦々と進行し、これといって盛り上がりも面白みもない。だが中盤以降、手掛りの数値と事件カード獲得の行く末が現実的に見えてくると、とたんに数値計算・相手の手札読み・ゲーム終了に向けての計画が頭の中を駆け巡る。この段階になると、自分が取りたいカードとともに相手に渡したくないカードがはっきりとわかってきて、目撃者カード2枚で手掛り廃棄というおよそ探偵にも英国紳士にも似つかわしくない選択肢が魅力的になってくるのだ。醜い証拠隠滅合戦の結果、お互い事件カードを1枚ずつ獲得、2枚は廃棄、1枚はルールどおり迷宮入りとなった。私は追いかけていた「機密文書盗難事件」を迷宮入りにされ、29対30で相方の勝ち

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【29点】

クニツィア先生お得意の数字比べ。単調なカード獲得競争かと思いきや、カードを廃棄するルールがよいアクセントとなっている。得点となる手掛りカードが最初からすべて見えているだけに、勝つためにはそれなりの戦略を立てる必要があるだろう。なかなかの良作と思う。ただし!欠点を挙げるならば、やはりクニツィア先生お得意の「まずシステムありきゲー」ということだ。これロンドンの探偵ものである必要が毛ほどもないやん。ていうか手掛りが最初からフルオープンなので、一歩一歩犯人を追っていって事件を解決するという感覚がさっぱりない。これだったら「事件→世界の神秘」にして『ロストシティカードゲーム』とか、「事件→長距離路線、手掛り→線路」にして偽作『T2Rカードゲーム』とかのほうがよほどシステムのイメージに合うような気がしてしまったことよ。まあホームズ好きだからいいけど、私は
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2009/6/8  14:50

投稿者:hirocean

>けがわさん
『砂漠〜』は未プレイですが、ゴルフ場はねーよって感じですね。砂漠で陣取りってのも無難なのか何なのかって気がしますが。

>海長さん
絵描きは同じ人ですね。使い回し?

2009/6/6  14:13

投稿者:海長とオビ湾

あれ?
よく見たらこのゲームのご婦人、グリフォン版ハイソサエティにもそのまま流用されてますね。
メーカーも違うのにどういうことなんでしょうかね。

2009/6/6  5:12

投稿者:けがわ

hiroceanさん。砂漠を越えてもクニツィアの頭の中ではゴルフ場の陣取りだかがテーマだったらしいです。それをメーカーが砂漠とキャラバンに変えたとか。まあテーマはどこまでがメーカーでどこまでがデザイナーのものなのかは微妙ですね。とくにくにちーは。

2009/6/5  15:45

投稿者:hirocean

>しゃみ・ぺけぺんさん
解説ありがとうございます。なかなか愉快なテーマですねえ。遊んでみたいですな。

>けがわさん
きっと「テーマ」→「頭の中にある100のゲームアイデアから最も適合する物」って感じで作ってるんじゃないかと。ゲームシステムは良くできてると思います、さすがに。

2009/6/5  14:34

投稿者:けがわ

盗まれたロンドン、遊んでみたいゲームの一つです。テーマとは合っていないそうですが、まあいつものことなのであまり気にしません。インタビュー記事を読むとクニツィア本人はテーマから作っていると言いますけどねえ。どうなんだか。グリフォンゲームズ版と全く同じなのかどうかか興味があります。

2009/6/5  9:06

投稿者:しゃみ・ぺけぺん

サーカスマキシムズ(マキシマム)買いました。ルールを読んでみると、内容をぶっちゃけて言えば「古代ローマ版ダフ屋」といった印象を受けました。それぞれが元締めとなり8人の商人を雇っていて、3回の競りにその8人をうまく振り分けていく模様です。
1回目で「特権」を獲得し、2回目で「チケット」を仕入れ、3回目で「客」を囲い込むとなっていて、(どの回もより強い商人を出した順に好きなものを取っていく、同点なら先に出した方の勝ち。最初に注ぎ込み過ぎると後が苦しくなるのでどこで見切りをつけるかが重要)これを3ラウンド繰り返し、売り上げの一番多い人が勝ちになるそうです。
参考になりましたでしょうか?

2009/3/12  23:25

投稿者:hirocean

はじめまして。コメントありがとうございます。なるほど、"Tatort"は英訳すると"Scene"なんですね。『Circus〜』もなかなか面白そうです。BGGに英訳ファイルがありますね。

2009/3/12  9:54

投稿者:しゃみ・ぺけぺん

はじめまして。原題を某翻訳サイトで翻訳してみたところ、「犯行現場・テムズ川」という意味のようです。それはさておき、同じペガサスの缶入りカードゲームで、自分は「サーカスマキシムズ」に注目しています。(ドイツ語などは読めないけど・・・)

2008/12/15  23:34

投稿者:hirocean

いやいやオビ湾師の伝道には及ぶべくもありませんが。

テーマと一体になったクニツィアシステムはまさに無敵なんですけどねえ。モダンアートとかメディチとか。

2008/12/15  12:51

投稿者:海長とオビ湾

同じくジライヤーの身としましてはhirocean先導師は頼もしいともであります。

いやしかし良作とのことで良かった。
でもやっぱりクニツィア×テーマはなかなかうまくいってないんですね。
アンギャルドとかバトルラインは良いんですけどねぇ。

この辺のテーマ付けは本人が考えてるのかなぁ。と僕は疑ってかかってるんですけどね。メーカーが流行りとかみながら売れそうなテーマを選んでそうなきがする・・・。

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