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2009/2/5

ル・アーブル:食わざるもの働くべからず  遊戯

祝!『アグリコラ』日本語版発売!というわけで、長らく放っておいた『ル・アーブル』(『アグリコラ』と同作者・同出版社の姉妹ゲーム)を取り出してきてソロプレイしてみた。『アグリコラ』はみんなが挙って紹介してくれるだろうから。

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【箱のサイズはまったく同じ】


ル・アーブル解説ふうかのボードゲーム日記

フランス第2の港湾都市ル・アーブルの港を舞台に町を発展させながら資産を増やしていく経営ゲーム。私が所有しているのはフランスのLudibayから購入した英語版。

準備:プレイ人数とゲームの長さ(短縮ゲームがある)によって使うカードがきっちりと決められているのでソロプレイ用に選り分け、ボードに配置していく↓

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【初期配置】

・ボードを横に貫く水路上の丸いタイルは物資の供給とラウンド中のターンを示す。最初はランダムに裏返しで置くが、第2ラウンド以降は表になったまま。
・水路出口にラウンドカードが積まれ、7ターンが終了するとラウンド終了処理ののち1枚めくられて船カードとなる(後述)。
・中央上に一般建築物カードを3列にして置く。一般建築物は技術段階によってナンバリングされており(「燻煙場」や「パン工場」は数字が低く「製鉄所」などは数字が高い)、シャッフルしたカードを3つの山に分けたあとナンバリング順にソートする。これによって発展段階を踏襲しつつも建物が出てくる順番に変化が生じる。本来ならカードをずらして置いて先の建物が分かるようにするのだが、初回なので単純に積んでおいた。
・左上には特殊建築物カードを置く。こちらは特に並び順などなく、36枚からランダムに6枚を選んで裏向きに積む。
・右上ボード外に3枚の初期建築物を置く。これはル・アーブル市が管理する公共施設で、最初の3枚はすべて他の建築物を建てる効果を持っている。
・プレイヤーの手元にはリファレンスカード(裏は倉庫カード)、ターンを示す船コマ、施設を使用するときに使うマーカー、5フラン(以下F)、石炭×1がある。
・ボード下部の各供給スペースには初期配置として2F、魚×2、材木×2、粘土×1を置く。
・本来ならオレンジ屋根の建物が描かれた各スペースに物資をストックするのだが、カウンタートレイに収納した↓ので必要なときはトレイから取り出すようにした。

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注:カウンタートレイはゲームに含まれていません

その他、ローンカードや食糧生産トークンなどをボード脇に置いてゲームスタート。

ラウンド進行:手番にやることは非常に簡単。まず船コマを次の供給タイルに進ませて(他のプレイヤーの船がいるタイルは飛ばす)指定された物資を供給スペースに置く↓

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【このターンは材木×1と粘土×1を下の供給スペースに置く】

次に、A:任意の供給スペースにある物資をすべて取るか、B:すでに建設されている建築物にマーカーを置くことで施設の効果を使用する。自分が所有してない建物を利用する際には持ち主に利用料として金や食糧を支払う(無料の施設もある)↓。備忘メモ:同じ施設に留まって連続利用することはできない!

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【市が管理する建設業者(無料)に建築を発注した。右側の業者は食糧×1が必要。】

以上は必ず行わねばならない行動で、それ以外に建築物や船の購入・売却が自分の手番中ならいつでもできる。建築業者を使って建物を建てる場合は必要な物資を別途消費せねばならない。

ラウンド終了:何人プレイだろうとラウンド中のターン数は7固定。ソロプレイでは7ターンすべて独りで行うが、2〜5人では行動数が異なってくる(人数が増えれば総ラウンド数も増える)。7ターン終了後、「収穫」ラウンドならば麦と家畜が増え、プレイ人数とラウンド数によって決まる数の食糧を全プレイヤーが維持コストとして払い(食糧が足りない分は金で支払い、それでも足りない場合は借金したり資産を売ったりせねばならない)、市が建物を建てる(かもしれない)。処理が終わったらラウンドカードを裏返して船カードとし、ドックに配置する↓

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【第1ラウンドカードの裏は価値2Fの木船カードになっている。第2ラウンド終了までに食糧×10を準備せねばならない。】

船は非常に重要だ。所有しているだけで毎ラウンド必要となる食糧数を補い(木船ならソロプレイで食糧×5を補完する)、ゲーム終盤には物資を金に換えられる。欲しい船は金で買うこともできるし、「造船所」が建設されていれば建造することもできる。

ゲーム終了:最終ラウンドが終わったら、最後に1行動ずつ行ってゲームは終了する。所持フランおよび建物と船の価値を合計し、ローンカードがあればマイナスする。資産合計がもっと高いプレイヤーの勝利。

物資:標準物資8種類(魚・麦・家畜・材木・粘土・鉄・石炭・獣皮)とそれぞれに対応する上級物資8種類(燻製・パン・肉・木炭・煉瓦・鋼鉄・コークス・革)がある。このうち食糧になるのは魚・燻製・パン・肉の4種で、物資の変換や船の稼動に必要な燃料になるのが材木・石炭・木炭・コークスの4種、材木・粘土・煉瓦・鉄・鋼鉄は建材として用いられ、革・鋼鉄・コークスあたりは船で出荷すると高値で売れる。

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【7ラウンド開始あたりの物資状況。食糧は何とかなりそうだが未だに鋼鉄を作れないでいる。】

建築物:『アグリコラ』ほどの枚数はないが、一般建築物カードの並びや特殊建築物カード6枚の内容によってゲーム展開が変化する。一般建築物の主な効果は標準物資の獲得および標準物資から上級物資への変換だ。船を建造できる「造船所」や船で物資を出荷できる「運輸会社」は特に重要である。

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【終了間際の所有施設。食糧工場3種(「薫煙場」「パン工場」「畜殺場」)のほか、「造船所」と「運輸会社」も押さえた】

特定のラウンド終了後に市が建設する特殊建築物はよりヴァラエティに富んだ効果を持ち、これの出かた次第で戦略が大きく変わることもあり得る。今回のゲームで市が最初に建てた「農場」はコスト1Fだけで魚×2、麦×2、材木×1、獣皮×1、家畜×1をすべて得られるという素晴らしい効果だったのだが、効果の解釈を間違っていたため最後まで利用しなかった

決算:7ラウンド(49ターン)+最後の1行動を終えて、所持フラン59、建築物の価値76、船の価値14(木船・鉄船1艘ずつ)、借金無しで、計149となった。BGGのスレッドを見ると初プレイでも200を超えたり最高では400オーバーに到達したりするらしいので、かなりのヘッポコプレイということだろう。一部ルールを間違っていたところもあるが、食糧自給に汲々としながら金をほとんど使わなかったのが敗因だろう。もっと積極的に建築物を獲得し、早めに煉瓦や鋼鉄を作れるようにして鋼船以上を獲得すべきだった。

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【終了時の盤面】

所感:緻密かつ重厚でありながら気負いなく観賞できるうえ、観る者に自由な解釈を許す懐の深さがあって毎回違った感動を呼び起こす名画……と喩えればよかろうか。複雑に絡み合う要素をここまですっきりと破綻なくまとめて提示されると溜息しか出てこない。ソロプレイはまるで詰将棋をやっているような頭の回転を要求される。これはぜひとも2人以上でプレイしなくてはなるまいし、またソロプレイにも挑戦したい。目指すは400超え
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