「Birthday Party / Idle Race by Idle Race」
レビュー(ELO関連)
リマスター??


今月東芝EMIから発売されたIdle Raceの紙ジャケ2タイトルです。これまで話題にしていましたように、Idle RaceのボックスセットOn With The Showがなかなか発売されない中、海外では旧コンピレーションBack To The Storyの一部変更での再発、そして日本ではBirthday PartyとIdle Raceがそれぞれ別のタイトルでのリリースとなりました。
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まずBack To The Storyは、もともと1996年に出たコンピレーションで、Jeff在籍時の2タイトルに加え、Jeffが脱けた後のTime Isを追加、さらにシングル曲全曲にアーリーバージョン、そしてIdle Raceに改名する前のNightriders時代の2曲を加えるという非常に欲張りな作品でした。ただ、その後ELOやMoveがリマスターされる過程でIdle Raceの良質のマスターテープも確保され、次世代のコンピレーションが待望されていました。そして、On With The Showというタイトルが予告されたのが既に2年ほど前になるでしょうか。しかし、いつまでたってもリリース時期の予告に至らず、結局EMIはBack To The Storyをもう一度出すという策に出ました。これまで品薄で、オークションで高値がついていた以上、これは歓迎すべきことでしょう。Nightriders名義の2曲が減らされてしまったのもしょうがないかも知れません。
さて今回、日本で出た紙ジャケは、Jeff在籍時のアルバムだけを、ボーナストラックなしでそのまま再発する形です。ボーナスを入れないということについては、大人の事情があるのか、岩本編集長や会社側のこだわりがあるのか、どっちかなんでしょうけれど、ボーナスがほしい人は輸入盤を買えばいいことであり、「ジャケットまで含めたオリジナル」をそのまま提供するというスタンスは理解ができます。
そして、日本のお家芸とも言える紙ジャケは、やはり紙質も慎重に吟味したできばえであり、このサイズならBirthday Partyの招待客の顔もちゃんと見分けられますし、私も含めてこれまでLPを手にできなかったファンには嬉しいプレゼントでしょう。ただ、裏ジャケットの小さな字は虫眼鏡がいりそうです。
ライナーは例によって岩本編集長のペンによるもので、統一感が取られています。ですが、この2枚で内容がかなり重なっているのはいかがなものなんでしょう。多くのファンは2タイトルまとめて購入しているだろうから、重複がないようにしてほしかったのは贅沢でしょうか。
ところで、予期していなかったことですが、オビに「Peter MewによるAbbey Road Studiosでのデジタルリマスター」と書かれています。iTunesに取り込んでBack To The Storyと比べたところ、微妙にサイズが異なっています。それはエディットの問題なのでしょうか。実際、音を比べてみても、スピーカーで聴くと違っているように見えるのに、ヘッドホンで聴くとあまり変わっていないようにも思え、私はお手上げです。どうか皆さんの御意見も教えて下さい。

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