「She Will Have Her Way by Various Artists」
その他のレビュー(音楽)
カバーソング集としては出色のできだと思う

CDそのものは2005年に出ていたようですが、今回初めて購入しました。Tim FinnとNeil Finnの兄弟がSplit Enz、Crowded House、ソロなどで発表した曲を、オーストラリア・ニュージーランドの女性ミュージシャンたちがカバーしたバージョンを集めています。
また、今回購入した製品は、もう1枚のCDが付属していて、こちらにはオリジナルバージョンが収録されています。
Buy From Amazon:She Will Have Her Way: The Songs of Tim & Neil Finn (2CD)
Buy From HMV:Various/She Will Have Her Way: Songs Of Tim & Neil Finn (Ltd)
(2CD)
最近ではいろんなバンドのトリビュート盤が見られますが、このトリビュート盤は、女性ボーカリストに絞って集めてあると言うのが特徴です。カバーバージョンというのも、オリジナルに忠実すぎても面白みに欠けるし、オリジナルを崩しすぎてもリスペクト不足と思われたりするし、なかなか難しいところがあるでしょう。しかも、1曲だけではなくて、CDまるごととかになると、うまく目先を変えていかないと飽きが出てきてしまいます(こないだのXanaduカバーバージョン集がそのいい例ですね)。しかし、もともとは男性ボーカルで発表されていた曲を女性が歌うというのがグッドアイデアです。
中には、Six Months In A Leaky Boatで、本来は"When I was a young boy..."と始まるところが、"When I was a young girl..."と変えられているような、「おきまり」の改変もあるようです(が、全部聴き取れてないので、何ヵ所がそうなっているのかは不明)。
選曲は、Split Enzが5曲、Crowded Houseが8曲、Tim Finnが2曲、Finn Brothersが1曲となっており、Neilのソロからはピックされていません。作曲者でわけると、どうしてもCrowded Houseが多いぶん、Neilに偏ってしまいそうなのですが、それをカバーするためかEnzの曲はOne Step Ahead以外はTimの曲になっています。トラックリストを見てもらえればわかるように、彼らのベストと呼んでもおかしくないセレクションではないでしょうか。もちろん、I Got YouとかHistory Never RepeatsとかMessage From My Girlなどの、Neilが書いたEnzの曲が減ってしまっているのですが。
ただ、3曲目のI'll Never Know。これはTimのソロアルバムFeeding The Godに入っている曲なんですが、私はこの曲についてはすっかり忘れていました。事実、ブックレットには、「いい曲なんだけれど、残念なことにあまり知られていない」とか書かれていました。
とりわけ、スローな曲をテンポを上げてカバーするというのが目新しく、One Step AheadとCharlieは大変面白かったと思います。One Step Aheadはなんていうジャンルになるんでしょうかね。CMとかで聞き覚えのあるようなアレンジなんですが。今頃言うのもなんですけれど、Enz/CHが好きなひとにはお勧めしてもよいカバー集かと。
Disc: 1
1. Fall at Your Feet
2. Stuff and Nonsense
3. I'll Never Know
4. Into Temptation
5. Six Months in a Leaky Boat
6. Better Be Home Soon
7. Distant Sun
8. Not the Girl You Think You Are
9. I Hope I Never
10. Don't Dream It's Over
11. One Step Ahead
12. Four Seasons in One Day
13. Won't Give In
14. Pineapple Head
15. Persuasion
16. Charlie
(Disc 2は同じ内容のオリジナルバージョン)

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