「Stranger Than Fiction(主人公は僕だった)」
その他のレビュー(映画など)
中盤1/3あたりはとても面白かったんだがなあ
2007年のアメリカ映画で、主演はウィル・フェレルとエマ・トンプソン。自分の行動が逐一ナレーションされていることに気づいた男の、数奇な運命を巡るお話。
本当はこの映画はELO関連になるのですが、ややこしいのでそうはしていません。
ストーリーです。税務署に勤めるハロルド(フェレル)は、判で押したように決められた毎日を送っています。しかし、ある日から彼の耳には女性の声が聞こえるようになり、その声は彼の行動を事細かに描写していくのです。そしてある日、そのナレーションは、彼の行動が将来の死につながると言うことを予告します。予想もしない宣告に慌てたハロルドは、文学教授に相談を持ちかけ、声の主が有名作家のカレン・アイフル(トンプソン)ではないかと疑います。しかも、彼女は悲劇作家として有名であり、これまでの作品では主人公をことごとく殺してきたのだと言います・・・
映画の序盤は、ハロルドがナレーションに困惑するさまがつづられているのですが、同時にカレンの奇矯な創作態度を含め、映画後半に関わる伏線が断片的に描写されています。ただ、このあたりがストーリー上有機的につながっていないので、見ていてもひとつ集中することができません。ご多分に漏れずラブストーリー的な側面も持っているのですが、フェレルの相手役はトンプソンではなくてマギー・ギレンホール。彼女はいわゆる美人じゃないと思うのですが、結構いい味を出しています。でも、実年齢よりも年取って見えるなあ。
ハロルドがカレンの存在に気づき、自分を殺す小説の執筆を止めようとじたばたするあたりから、話は俄然面白くなってきます。ハロルドの行動が記述されているのか、カレンの筆の通りにハロルドが操られているのか? ただ、最後の落とし方があれでよかったのかどうかは疑問。あそこであっと驚くような結末が用意できていたとすれば、この映画に神評価を与えてもよかったのでしょうが、非常に残念なことにとてもありきたりな終わり方をしてしまいました。
教授役のダスティン・ホフマンを含め、メインの4人がなかなかうまい演技を見せていただけに、オチがあんなふうになってしまったのが残念です。☆☆☆*。
なお、この映画のトレイラーにはDon't Bring Me Downが使われていましたが、本編には使用されていないようです。
オフィシャルサイトからリンクを辿れば見ることができます。

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