「Will by The Sugarplastic」
その他のレビュー(音楽)
これが彼らの目指した道だったわけですね

知る人ぞ知るポップバンドThe Sugarplasticの今年出た新譜です。今日初めて
オフィシャルサイトを見てきたのですが、これは4枚目のアルバムで、過去にRadio Jejune、Bang, The Earth Is Round, Resinと3枚のアルバムを発表しています。中でも有名なのは96年のBang, The Earth Is Roundであり、日本盤も出ていました。確かCrossbeatだと思うのですが、XTCにそっくりというレビューを読んで購入しました。彼らの音楽を語る時、ほとんどの人が引き合いに出すのはXTCだと思いますが、わけてもこのアルバムはXTCを彷彿とさせる出来栄えでした。
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(CD)
どこが、と言われても答えにくいのですが、やたらくねくねしたメロディがAndy Partridgeのそれにそっくりだったのですが、さらにこのアルバムはポップミュージックに徹しており、(私が)ポップアルバム100選を作るとすれば必ず入れるだろう作品です。その前のRadio Jejuneも後に購入しましたが、これまたタイトル曲が秀逸な快作でした。Resinも買ったのですが、これはあまり強い印象もなし。ただ、底に流れるポップセンスは健在であり、今回の新譜が出ると知った時には迷わず購入しました。
さて感想ですが、確かにこれまで作ってきた流れに沿った音楽です。偶然かかっていたら、まず間違いなく気付くでしょう。ただ、「ポップさ」がこれまでに比して薄れてきているのです。音そのものは安心して聞けるのですが、だからこの作品を人に勧められるかというと、なかなかどうぞと言えないところがあります。バンド結成から10年以上経過していますし、音楽が変化していても別に不思議でありません。彼らの音楽が辿った軌跡と、私の嗜好がクロスしたのが90年代半ばだったということなのでしょう。
(とはいえ、新譜が出たら心が動いてしまうことでしょう)

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