勝利の女神の気まぐれか、運命の悪戯か。滑走順にも左右された観のあった男子フリーは実にエキサイティングな試合でした!
バンデレベレンに拍手(ジャンプがすごくカッコイイ!)して、小塚クンに拍手して、ウィアーに拍手して、大輔とランビエールのまさかの失速で「このままじゃジュベールに持ってかれる!ヤだっ!!」でも、バトル君が最後魅せてくれて、もちろん大きな拍手!!
結果は、金/バトル、銅/ウィアー。おめでとう!良い演技でした。美しく洗練された質の高いスケートはフィギュアの神髄、嬉しい結果です。
日本男子初のワールドチャンプ誕生どころか表彰台をも逃した高橋大輔、残念でした。
ジャンプの跳びすぎや精度を欠いたのも痛かったけど、上手く動けてなかったもんな〜。でもこれを糧にしてまた成長してくれるでしょう。
SP8位の順位を下げること無く来季3枠確保の使命もきっちり果たした小塚クン。
フリーではSPほどの伸びやかさは無かったけど、世界にその名を知らしめたでしょう。来季、復帰するであろう織田君との国内2番手争いが楽しみになってきました。
@niftyコラムに彼のSPについて書かれてますが全く同感。
http://iceblue.cocolog-nifty.com/figure/2008/03/8_3db4.html これ読んで、佐藤夫妻の著書「君なら翔べる!」を思い出しました。
ジュベールは今季100%の力を出せてなかったんだけど、フリーでは(バトル君を侮って)出そうとしなかったのが一番の敗因。せっかく掴んだ女神の前髪だったのに、自ら離しちゃダメでしょう。
多くの上位選手同様ジャンプミスが結果に大きく響いたランビエールは、でも苦手の3Aを回避せず、あいかわらずスピンは圧巻の一言。ジャンプであそこまで崩れたことを考えれば、当然調子が悪かったか、萎縮していたんだろうに、大きく神経の行き届いた動きで全くそんな様子を感じさせないのは凄い。特にフラメンコ「ボエタ」は自信に満ちあふれていて、やっぱり素敵。
ウィアー君も初のワールドメダル。美しいフィギュアスケートにこだわって新採点方を嫌う気持ちが強かったウィアー、割り切ったんでしょうか?それとも単に身体の調子が良いだけ?
いつもジャンプ着氷後の流れる様な美しい動きに感心するんだけど、今回それが見られなかったのが心残りでした。もしかしてあれで時間くっちゃうとプログラム消化できないのか?
勝利を確信した浅はかなジュベールへの声援が残るリンクでの最終滑走のバトル。でもそんなの昨年に比べれば楽勝、東京で大輔の直後を経験したバトル君には何の問題にもならなかった様。落ち着いていて、ひとつひとつが丁寧で上品で、見本の様なスケートで見事な金メダル!ウィアー共々、北米の威信と誇りを取り戻しました。おめでとう。
フリーのカルメン見たかったのに、ろくすっぽ放送されなかった南里君は19位でフィニッシュ。健闘お疲れさま。次は放送される様に頑張って。
結局、他者への意識ではなく、自分を信じて自分が出来ることを磨いて、100%(或いはそれ以上)の力を発揮した者に「王者」の称号が与えられた男子シングル。女子同様、トップ選手達の力が拮抗してきました。ここにプルシェンコと織田君が戻ってくる来季は、どうなるのか?ますます男子が面白い!

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