ボストンに住んでいた頃、旦那が突然「ウナギが食べたい」と言い出したことがありました。
ウナギねえ・・・ナマズならスーパーでも売ってるの見たことありましたが、ウナギは、みんなの嫌われ者です。まず置かないだろう。
一つありそうなところは、中華街でした。
ボストンの中華街は結構大きくて、食料品店や食堂、おみやげやさんなど、たくさんならんでます。値段も安く、日本食品(偽ブランドっぽいのもふくめて)もあるので、よく食料調達に通っていました。
どこかにウナギも売ってるかも。
そして一軒のお店の魚の水槽でウナギを見つけました。
でも生きてます。
日本ならたいてい、白焼きか蒲焼きにしてありますから、ちょっととまどい・・。
生きのいいままビニールに入れてほら、とくれそうになったので、「殺して!」とたのみました、日本の魚屋さんの感覚で。
ぬるぬるして、自分ではさばけないですもの。
店主は、ウナギをビニールごと、机に思いっきりぶつけました。
「ほら、死んだよ」
(会話だけ聞くと、チャイニーズマフィアっぽくて、恐ろしい場面を想像しません?)
3枚におろしてくれるとは期待してなかったですが、まあ、確かに息の根は止まったし・・。
そのまま家に持って帰りました。
そして夕方、いよいよウナギをさばく時がきました。
冷蔵庫から出すと・・やや!やつはまだ生きていました!
どうすりゃいいんだ!?
もう一発、机にぶつけるか?
いくら何でもそれはできないので、しょうがなく、冷凍庫に入れ、眠るように亡くなっていただくことにしました。
その晩は、もちろん、別メニューでした。

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