今ではそう珍しくはないかもしれませんが、一昔↑前にいた水族館ではよく、生き物たちを展示する以外に、講演会やハロウィーンなどの催し、パーティーなんかがあってました。
そういうのはすべて、水族館の営業時間が終わってからか、夕方から始まるので、終わった頃にはもう、水族館の門はしまっていて、お客さんもいず、魚たちがほっと一息ついている時間です。
夜の水族館って、いいんですよ。
子供たちの歓声でにぎやかな昼間と違って、こぽこぽと水の中を泡が通る音だけがことさらのように聞こえ、ゆったりと泳ぐ魚たちの会話が聞こえてきそうな、神秘的な場所になります。
昼間、お客さんの質問に答えたり、展示物を説明するのも、もちろん、喜んでもらったり驚かれたりで楽しいんですが、そういう忙しい一日が終わって、誰とも共有しない、自分一人だけのための水槽の窓に向かって、好きなだけぼんやりと魚を眺めているのは、心静まるいやされる時間です。
魚たちも「あー、一日が終わったね」と言ってるよう。
昼間に見せるお客さん用の顔とは、明らかに違った顔をしているようにも見えます。
間違いなく気のせいでしょうけど。
もし、夜にほとんど人のいない水族館を訪れる機会があったら、是非、水槽をのぞいてご覧になってください。
きっと、昼間とは違う気分で、魚たちとあうことができます。

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