トリノオリンピックが始まったというのに、なにげにつけたCSで、記録映画「札幌オリンピック」を見てました。(かなりなひねくれ者だわ)
記録映画って、面白いのかなあと、半分はチャンネル変えるつもりで見始めたんですが、どうして!記録映画ってりっぱな映画なんですね。
「東京オリンピック」の映画がいいという話は聞いたことがありましたが、この、「札幌オリンピック」も、たぶん、そんな影響を受けてつくられたのか、なかなかの芸術作品です。
”記録”映画なんていうから行けないんです。
単に、誰それがどんな競技でどれだけ記録を作って、ということをずっと映しているような、実際にみたオリンピックの競技放送の縮小版のようなものかと思ってたんです。
でも、まったくの偏見でした。
結果よりも、選手が目をつぶってリズムをとる緊張の時間、競技での美しい躍動、応援を楽しむ各国の人たち、競技会場の準備に携わる人々など、それらが、地味なのに詩のような感動を与えるナレーションで、札幌の町のあちこちで進んでいく様子が映されます。
使われてる現代風の音楽もそれぞれの場面にあっています。
子供の頃は、4年に1度というと、ものすごく長いインターバルがあるように感じていましたが、今では、あらもう4年経った?って感じが強く、オリンピックの感動も、そのためか、年々薄れてきてました。
札幌オリンピックが開催されたのは1972年、いまとは比べものにならないほど、地味な開会式と閉会式でしたが、それがまた、手作りの良さと、人の温かさを感じさせました。
「オリンピックは開催した国のものではなく、開催した都市のもの」だそうですが、最後の空撮では、競技の行われた山々から徐々に北に進み、やがて札幌の町が現れ、そこに明かりがともりだし、ああ、ここが町をあげてオリンピックを開催した場所なんだな、とあらためて、いまでは見慣れた札幌の町をみました。
あのころは、将来札幌に住むことになり、私の好きな町の一つになるなんて、思っても見なかったんですけどね。

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