年を取るにつれ覚えが悪くなるのは、年とともに、人間には、持っているべきものが少なくなってくるからかもしれません。
それは、若い人と比べて、年取ると必要なものが少ないと言う意味ではなく、若いときには分からず、あれもこれもと欲張って持てるだけ持っていたものを、少しずつ捨てて、ほんとに必要なものだけを持てるようになるからです。
人によって、あきらめたくないとあがく度合いは違うでしょうが、遅かれ早かれ、最後まで抗することはできず、どの人もやがて受け入れるものです。
でも大丈夫、ほんとにほんとに大事なものは、最後まであなたのそばに残っています。
いや、私だって、その途中ですから、断定するのはおかしいんですけど、でも、それだけはたしかだという気がする・・・。
だって、ほんとは昔っからそれだけで十分だったんです。
それを大手を広げてすべてを受けとろうとしてういただけ。
今度は、捨てていくのに長い時間がかかるけど、ほら、他の動物は、始めっからそんなもの持っちゃいない。
なにも怖がることではないし、身を軽くしていく人をだれも横目でみてとがめることもできない。
むしろ、自然に受け止めること、そうなることは素敵なことです。
旅には最小限のもの以外、必要ではありません。
ほんとに必要なものが分かるようになるのは年の功。
年とともに、可能になる能力。
でもああ、やっぱ、負け惜しみかなあ・・。

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