最近、ヤコブ病の患者が確認されたことから、狂牛病のことが話題になっていますが、食の問題って、直接健康に関わるのに、すごくいいかげんなところがありますよねえ。
旅行中、シーフードのレストランで食事をしたときのこと、会計を終えて、入り口で旦那を待っていたときに、賞状のようなものが目に入りました。てっきり、日本でもよく見る資格試験の合格証か何かだろうと思って見たら、なんと「マグロには水銀が含まれています。一日(どれくらい)食べると、健康に害を及ぼします」みたいなことが書かれていました。
どうして、シーフードレストランの入り口にこんなものが堂々と貼られているのか(と言ってもそう目だった場所ではなかったですが)、何かのジョークか知らんとも思ったのですが、ジョークにしては地味すぎるし、言ってることは間違ったことじゃないし。
昔、日本で水俣病が問題になったころ、どの魚にはどれくらいの水銀が含まれている、と言うことが新聞やテレビで随分派手に取りざたされました。うちの実家の台所にも、新聞の切り抜きが貼ってあったのを覚えています。
あれから随分たった今、”健康のために魚を食べよう”と言われこそすれ、魚の汚染状況についての情報は、めっきり耳にしなくなりました。でも、汚染がなくなって、魚はきれいな体になったのかと言うと、そうは考えにくい。十何年も生きる外洋の魚はそれだけ汚染が脂身に蓄積しているし、沿岸を泳いでいる小魚は、沿岸の汚れた海水で育っていると考えると、どうも魚やシーフードにも手がでづらくなります。
野菜にしても、この頃は、昔ほど農薬は使わなくなったのでしょうが、うちは自然食品のお店で野菜を買ってる訳じゃないですし、”皮も利用して”という料理が紹介されると、ほんとにいいの?とちょっと戸惑ってしまいます。レモンなんか、やっぱり今でも輸入物は、カビ防止剤が塗布してあるんじゃないかなとこわいです。
問題がある、ある可能性がある、あるいは、あると外国では言われているような食物なら、たとえ問題があることを隠す意図がなくても、言わないでおくというのは、充分に私たちの健康を脅かしていることになると思うんですよね。その辺、お国の対処って、いつも経済のほうが優先されて、とても甘いような気がするんです。

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