第九でふと思い出して、手塚治虫/ルードウィヒ・Bを読み返してみました。ルード
ヴィヒではなくて、ルード
ウィヒになっているんですね。巻末に、手塚治虫の書いたベートーベンに関する「絵ッセイ」が載っていて、そこには「日本でより一般的なルードウィヒという表記にした。」みたいな事が書かれていました。今は「ルードヴィヒ」が一般的だと思うのですが、当時は英語読みだったんでしょうか?ちなみに、Google検索の結果は、ルードウィヒ:530件、ルードヴィヒ:820件と僅差でした。
さて、「ルードウィヒ・B」は未完なので、第九を作曲するような所までは描かれていないのですが、シラーの詩を朗読する印象的なシーンがあります。巻末解説によると、ボン時代(今日知られる有名な交響曲群や、人気のあるピアノソナタが作曲される前の時期)にすでに、シラーの詩を用いた曲の構想があったようです。相当長い年月、暖めた曲だったのですね。第九、難しいですが、確かに良い曲です。
手塚治虫の未完作品はいくつかあるのですが、先を知りたいものがほとんどです。ルードウィヒ・Bの他にも、ネオ・ファウスト、火の鳥大地編、グリンゴなどなど。