叔父様は死の迷惑  本・漫画

ちょっと前の話になるが、本をまとめて売ろうとして本棚を整理していたときに、坂田靖子の「叔父様は死の迷惑」(ハヤカワ文庫)がひょっこり出てきた。

坂田靖子は一時期好きで、過去の作品が文庫化されたときに何冊か買っていたのだが(その割に代表作の「バジル氏の優雅な生活」は1巻しか持っていなかったりする)、この本は買ったことすら忘れていた。
タイトルだけ見ると少々物騒なのですが、推理作家志望の女の子と、トラブルメーカーだけど遊び心があって憎めない彼女の叔父さんの物語で、別に殺人事件は出てこないので、気楽に読めます。

そのタイトルでふと思ったこと。
文庫版の後書きには
「本屋で『叔父様は死の迷惑』と書いてある本を見かけ、なんだ?と思ってよく見たら『秩父路は死の迷路』という題名の本だった。見間違えが面白かったので、自分の漫画のタイトルにしてしまった」
と坂田さんが書いている。
『秩父路は死の迷路』…いかにもな旅情ミステリー小説のタイトルであります。
秩父だと東京から近いし、ロケもしやすいから2時間ドラマ化もされてそうな。
…しかし、誰の小説なんだろう?

この本が見つかったことで、気になっていた疑問を解消しようとふと思い、「秩父路は死の迷路」を検索してみたが…出てこない。「叔父様は〜」のレビューは何件か引っかかるのだが。もしかしてそんなタイトルの小説は実在しないのか?

もしかしたらタイトルそのものではなく、サブタイトルか、本が出た時の出版社のキャッチコピーか、本屋さんのPOPのコピーだったのかもしれない、と思い直し、「秩父 殺人事件 タイトル」で検索し直してみると、『奥秩父狐火殺人事件』(梶龍雄)というタイトルの小説が見つかった。奥秩父狐火殺人事件 (講談社ノベルス)

もしかしてこの小説のことなんだろうか?出版されたのは1986年8月だし、時期的には合ってるんだよねえ…と思ったら、駄目だ。「叔父様は〜」の連載開始は1986年1月で、こっちのほうが先。もっとも「奥秩父〜」はどこかの雑誌に連載されていて、その時のタイトルが「秩父路は〜」だったのかもしれない。本の奥付でも見たらそこらへん書いてあるのかもしれないけど、今となってはネットで調べても「奥秩父〜」のレビューさえほとんど出てこない。

ということは多分「『叔父様は死の迷惑』=『秩父路は死の迷路』見間違い」というのは坂田さんのジョークなんだろうな…。
それにしてもいつかどなたかが『秩父路は死の迷路』という小説を書いてくれないものだろうか。そうしたら面白いかも。

※この記事は、2011年9月21日に下書きしていたものを少々加筆修正のうえ完成させたものです。
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