2016/5/19  22:45

個性派俳優04  映画TV
伊藤雄之助 1919─1980 60歳没
この俳優をリアルタイムで知ったのは昭和38年の黒澤明「天国と地獄」。冒頭のシーンの靴製造会社の重役だった。前年は、同じく三船敏郎主演「椿三十郎」では、少ないシーンで加山雄三・田中邦衛も霞んでしまうほどだった。元は歌舞伎俳優出身、戦後は東宝所属の俳優となる。中公文庫の「昭和怪優伝」ではかなりのスペースで書かれている。詳しくはこれを読むべき。市川崑監督作品「プーサン」と云う喜劇では主演。昭和30〜40年代存在感ある俳優で多くの映画・テレビドラマに出演した。「大根役者・初代文句いうの助」なる本は、昭和43年発行。芸能人の著書のハシリだろうか。今は古本で高値だ。そこでは戦前の歌舞伎役者時代の苦労話、映画界の因習など暴露本でもあり、昭和40年代当時、映画界から干された。栗塚旭・左右田一平・島田順司のトリオでNETの(テレビ朝日)時代劇「用心棒」シリーズがあった。暴露本と関係あるのか、昭和43年の「待っていた用心棒」では主演なのに演技過剰で主役に相応しくないと下ろされた。戦後の元祖・個性派俳優で、単なる殺され役のヤクザ映画には一度も出演していない。兄は沢村宗之介、息子も俳優で伊藤高。

沼田 曜一 1924─2006 81歳没
戦後すぐ昭和25年、東映の前身東横映画の「戦没学生の記録きけわだつみの声」に準主演(原保美・杉村春子)、28年松竹「雲流るる果てに」(鶴田浩二主演)に出演。全盛期の新東宝映画には多数出演した。新東宝では丹波哲郎・天知茂などと共に活躍した。新東宝倒産後も東映ヤクザ映画、テレビの時代劇など多くは悪役で長身を生かして存在感のある俳優だった。新東宝出身では、丹波哲郎・天知茂・菅原文太・池内淳子・宇津井健など活躍した俳優は多い。沼田は脇役と悪役に徹した。ことに冷酷非情な人物を演じたら貌の表情の怖さで観客も震え上がるほどだった。ウィキペディアでは沼田曜一は、演技力は、確かだが酒癖が悪く人との付き合いで損をした、とは丹波哲郎の述懐。CS放送では多分「新東宝映画」は多く放送されている筈。晩年は民話の語り部として活動、昭和59年度、文化庁芸術祭優秀賞を受賞。埼玉県所沢在住ゆえか、カメラの三脚を担ぎ、秩父地方を散策するのをNHKニュースで見たこともある。民俗・民話の豊富な地域が、こんな近くにあると、歩きながら淡々と話していた。それを昨日ように思い出す。

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