2017/7/16  22:46

三島由紀夫  読書
読書をしたと言えば小説か日本史の類だが、昼食時にTVの昼ワイドを見ていると、どうも偏った報道だと思い、ついつい本音を書く月刊誌や週刊誌を読んで、なんだTVは相変わらずタテマエ・正義論ではないかと思う。したがってまたもや天邪鬼の角がピクピク動くことになる。だからとてもじゃないが読書とは言い難い。わが書斎!の枕元には、相変わらず昭和史・太平洋戦争・ミステリー・東京散歩の本などが堆く!積まれている。

昭和史の眼を背けたくなるような軍人や政治家の一部始終を客観的に知ると、それがどうしようもない近現代史の事実であり、いささか辟易してフィクションであれ文学性の香り高いものを読みたくなる。昭和40年前後、松本清張・水上勉・石川達三などに耽溺したが、これはむしろエンターテインメント。川端康成は決して難解な小説ではなかった。だがその弟子にあたるのが三島由紀夫で、作者自身が文学とはガラス細工のようなきらびやかで壊れ易いものと告白していた。今、ときどき『豊饒の海』を読み返している。

市ヶ谷の陸上自衛隊で割腹自殺後に完結をみたこの小説は、単行本では、旧仮名仕様だった。当時はいささか読みにくかったが、今では新潮文庫で9ポイント組で新仮名に直されている。読み易くなっているが、内容はストーリーを追いかければ簡単。だが構想10年、創作ノート23冊があるらしく転生、神道、仏教、明治末期からの近現代、貴族、恋愛と内容は盛り沢山。細部の表現も精巧を極めている。

4巻全部を20代で読破しているが、今、文庫本で読み返している。全ては創造の産物だが舞台装置!の細部は、巧緻をきわめていて表現・会話も映像を思わす如くだ。45歳で切腹自殺は、異様というより素人の解釈では才能が勿体ない気がする。今、生きていれば92歳、皺だらけの三島由紀夫は本人がもっとも嫌った。父親の平岡梓、瑤子夫人、弟の外交官・平岡千之も亡くなっている。生きていればノーベル文学賞は確実だったと思う。

クリックすると元のサイズで表示します
0


※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ