2018/10/13  23:22

小杉健治  読書
筆者が中学を卒業する頃、松本清張ブームが来た。それまでの「探偵小説」のジャンルは、名探偵が謎解きをして殺人事件の犯人を探し出すという現実にはあり得ないエンターテインメントだった。松本清張は、殺人の動機を重視し、現実に有り得る人間臭さを描き込み圧倒的な支持を集めた。出発点は芥川賞受賞作家で時代物の短編作家だった。月刊誌『旅』に「点と線」を発表。東京駅のホームのトリックも鮮やかで、爾来一世を風靡した。

筆者も中卒後、松本清張にはまりカッパノベルスを初めとして全てを読破した気がする。以後、水上勉・黒岩重吾等々。川端康成・三島由紀夫の耽溺は昭和40年をすぎてからだ。司馬遼太郎・池波正太郎・藤沢周平の時代小説御三家の愛読は40代になってからのこと。定年後は専ら太平洋戦争と昭和史。

「死者の木霊」以来、文学賞も縁がない内田康夫だが「浅見光彦シリーズ」という探偵もので売れっ子作家になった。新書判を40〜50冊を読破したが再読したい作品は殆ど無かった。その殆んどを平塚市公民館へ寄贈した。

小杉健治は昭和22年生の中堅作家。昭和58年に「オール読物新人賞」を受賞、作家デビュー。法廷推理の第一人者で「法廷もの」は殆ど推理ドラマになっている。テレビ東京では“小杉健治サスペンス”が冠されている。ただ司法が中心になると登場人物が多くややこしくなる。作家になる前はコンピュータの専門家だった。法廷推理に情報技術を加味したら面白くなるだろう。

添付はセンダン草。草が枯れると種子が引っ付き虫になる。

蔵書37 小杉健治 四六判

◇『絆』集英社 1987年
◇『汚名』集英社 1988年
◇『崖』講談社 1989年
◇『最終鑑定』集英社 1990年
◇『飛べない鴉』双葉社 1990年
◇『動機』光文社 1990年
◇『下へのぼる街』勁文社 1991年
◇『検察者』集英社 1992年
◇『過去からの殺人』光文社 1992年
◇『裁きの飛扉』講談社 1993年
◇『緋の法廷』集英社 1994年
◇『宿敵』新潮社 平成06年

◇『二重裁判』天山文庫 1988年
◇『法廷の疑惑』双葉文庫 昭和63年
◇『疑惑』新潮文庫 昭和63年
◇『影の判決』新潮文庫 平成元年
◇『月村弁護士 逆転法廷』徳間文庫 1989年
◇『死者の威嚇』講談社文庫 1989年
◇『影の核心』講談社文庫 1991年
◇『夏井冬子の犯罪』集英社文庫 1993年
◇『贖罪』集英社文庫 2014年
◇『逆転』集英社文庫 2017年

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