2019/9/4  21:21

台湾万葉集  読書
何時、この本を購入したのか記憶にないが、多分古本であっただろうと思うのが『台湾万葉集』。背文字は白茶けて、表紙もだいぶ色褪せている。初版は1994年、平成06年だ。丁度この頃、筆者の私の母親は76歳で亡くなっている。この著者は弧蓬万里(こほうばんり)、本名は呉建堂(ごけんどう)(1926生)。台北高等学校で犬養孝の教育を受けた中国人で、戦後台湾の医師・作家。この刊行後の1998年、72歳で亡くなられている。

戦後国民党軍(蒋介石総統)の支配下で医師の本業のかたわら、日本統治下で学んだ詩・短歌の創作を開始、1968年「台北歌壇」を創刊した。日本の詩人・大岡信に称賛される。1996年「菊池寛賞」を受賞する。この「台湾万葉集」は、日本の詩人・大岡信の助力もあり集英社から刊行された。同年代の日本の歌人との交流も深かった。何より戦前、日本の植民地だったところである。

筆者の母方の叔父も台湾で、23歳の二等兵の身でマラリアによる戦病死。戦前、朝鮮総督府、台湾総督府があったが、昭和40年、当時の韓国の国家予算の2倍の無償・有償の援助をしてアジアの一流工業国家になったのが韓国。だが韓国はここ一年、日本へ猛烈な非難・謝罪・賠償のアメアラレ。

一方台湾の国民党・蒋介石は戦後、日本に謝罪・賠償を何も求めなかった。韓国はベトナム戦争で、ベトナム国民へ筆舌に尽くし難い暴力をしていて口を噤んでいる。この点、ベトナムは何と大人しいのだろう。台湾は日本の九州程度の国土だが、本国中国大陸より数段優れた経済国家になった。今の中国大陸の経済規模が大きいのは、国土が広大で、人間が多いからだけの話。その事実を以てしても今の朝鮮半島が民主主義国家・法治国家として日本のみを標的にした異形であることが解る。なぜ中国には逆らわないのか。

 植民地の悲しきさだめ嘆きつつ祖国復帰の夢蓬莱に 蓬莱=台湾
 荒れ狂ふ政治の波瀾にめげず聳(た)つ「台北歌壇」とふ小さき灯火は
 万葉の流れこの地に留めむと生命のかぎり短歌詠みゆかむ

「台湾万葉集」は弧蓬万里の編著。この後同人の短歌が続く。この同人の短歌は圧倒的に個人の生活詠で、今筆者の参考になる短歌ばかりだ。

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