2020/4/30  23:55

読書ウイーク  身辺些事
このゴールデンウイークは、外出自粛要請で日本列島“籠り切り”の状態。経験したことのない世間・世相なのだが、筆者などはこれが例年通りで違和感はない。日本列島「読書ウイーク」の到来も個人的には悪くはない。

戦病死した父親のその実態を出来得る限り遡及したいと考えたが、これはどうやら難題。昭和18年秋の徴兵・出征から始まって軍隊内部の生活・訓練・輸送・中国南支那という地域・軍事事情・衛生事情・現地の敗戦後・マラリア罹患などの実態を可能な限り迫りたい。だが市販の昭和史の文庫・新書・単行本は学者の集めた資料の精査とその咀嚼で、一定の評価は出来てもあくまで専門家の文章。目的は近代・現代史家の仕事の一環。物理的な数字の資料を駆使しても学者の培った己の良心・正義感を棚に挙げられない。そこにイデオロギーが少しく入る筈。これらはいわば学術書であって多くの日本人が購入して読破・納得しても作者に反論は出来ない。

以前にも記述したが繰り上げ卒業の幹部候補生で戦争最前線の指揮官の経験ある山本七平・会田雄次の著作、直木賞作家の伊藤桂一、古山高麗雄、大岡昇平などの小説が、戦争最前線の兵士の実態に迫っているように思う。陸軍兵士の内実は手元に置いてある著作と画像で往時の実態を詮索しているに過ぎない。

毎日新聞社の「一億人の昭和史」シリーズは昭和54年発行。鉛の活字の全盛時代に「写真植字」の製版だから画像の多用もあって思い切った決断だった筈。穿った見方では、太平洋戦争の画像資料は、殆んど朝日・東京日日(毎日新聞)に著作権があるから単純に戦争協力者と言われても仕方ない。毎日新聞は昭和天皇の元気なうちに多くの画像資料を駆使した出版物を企画して、これが大型本で“見る昭和史”になった、と筆者は理解。戦後30年を経過した頃の企画。生還した最前線兵士の投稿を促がしたのは、優秀な企画者ゆえなのか。当時は各家庭に「百科事典」が鎮座していた時代。

◇「ペン画の陸軍 軍隊内務班」太田天橋 東都書房 昭和42年・1967年
◇「別冊一億人の昭和史 日本陸軍史」毎日新聞社 昭和54年・1979年
◇「私の中の日本軍 上・下」山本七平 文春文庫 1983年
◇「一下級将校の見た帝国陸軍」山本七平 文春文庫 1987年
◇「昭和の歴史3 天皇の軍隊」大江志乃夫 小学館文庫 1988年
◇「あの戦争は何だったのか」保阪正康 新潮新書 2005年
◇「皇軍兵士の日常生活」一ノ瀬俊也 講談社現代新書 2009年
◇「<玉砕の軍隊>、<生還の軍隊>河野仁 講談社学術文庫 2013年
◇「天皇の軍隊」大濱徹也 講談社学術文庫 2015年
◇「日本軍兵士」吉田裕 岩波新書 2017年

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