2011/2/15  21:58

活版印刷今昔06  印刷
筆者は、もう定年を過ぎて06年を経過するが、昔から日本史の好きな仲間との旅行が復活した。昔はユースホステルなど利用した貧乏旅行だった。もうひとつの「竹朋会」という活版印刷に従事していた友人たちの旅行会もある。殆んどが70歳を越えている。当初は「若竹会」だったが、老人ばかりで≪若竹≫でも無いだろうと考えたらしい。活字(鉛・アンチモン・錫の合金)を鋳込む鋳造工・文選工・植字工・鉛版工・印刷工だった。不思議と営業関係の人はいない。皆、同業他社の職人・職工の集まりだった。

平成10年、北海道道東の知床など、バスで移動しているときに何とはなしに、

 石北の峠を越ゆる山あひに大雪山の白きを見たり

の短歌が簡単に出来た。昭和54年より15年間短歌誌の本を勤務先で印刷していたので、門前の小僧が習わぬ経を読んだのである。15年も短歌誌の植字工に携わっていれば、何時とはなしに文語体は怪しいが、旧仮名の使い方は覚えていたらしい。早速平成10年、勇躍所属短歌会に入会、以後13年になるが、悲しいかな、この処女作を超える短歌を詠めないのが、勉強不足か、才能の無さか、枯渇か…。閑話休題

よく使われた5号活字・9ポイント活字・8ポイント活字は、文選工一人が活字を拾う活字ケースが、斜めに設えた≪ウマ≫という「」の形の台に並んでいた。ここには縦4×横3ほどの活字ケースが収められていた。これは印刷会社によって、あるいは活字の大きさによって異なる。ほぼ真ん中に「ひらがな」「カタカナ」、上下・番地・昭和などよく使われる「大出張」という活字ケースがあり、その次によく使われる「小出張」があり、後は一画の「乙」から始まり、最後は「麤」という鹿が3つの字で終わる。「外字」とは、外国語ではなくあくまであまり使われない活字ということである。語源がよく解らないが他の文選工と共有して使ったのか、外字より比較的使用される活字ケースが「ドロボウ」と言われた。他人のテリトリーに侵入して活字を拾うのでそう呼んだのか? 活字のケース自体は29×39センチほど。又活字の高さは工業規格で23.45mm。

活字の世界は基本の明朝体とは限らない。ゴシック活字、挨拶状などに多用される楷書体、株券などに使われた隷書体など様々な書体があった。パソコンではこれをフォントと言うらしい。活字の現場では字画が多く、あまり使われない躑躅、蠟梅、銅鑼など又、字画の多い「木へん」「くさかんむり」などの活字は必然、ホコリを被り、いささか錆びていて使用すると真っ黒になってしまう活字もあった。

今は「躁鬱病」などで頻繁に使われるが、昔は「」などという活字は滅多に使われなかった。読めても書けなかった。今は簡単に覚えるコツがあるらしい。「リンカーンはアメリカンコーヒーを三杯飲んだ」というしろもの。

<林><缶><冖><※><凵><ヒ>を
<彡>
杯飲んだ!!

添付は『万有百科事典』「科学技術」より使用させていただいた。

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