2011/4/12  23:43

東北大震災05  身辺世相
一か月経過した「福島原発罹災」は、段々その酷さが増しているように思う。「日本史が好き」と言う者としては傍流だが、近代史・昭和史の重要部分、太平洋・大東亜戦争関連の本を大量に読むとおおよその開戦・戦闘・敗戦は解る。自分の父親がいわゆる「無駄死に」したと思われるからだが、当時の為政者・軍人・メディアは必ず負ける戦争を隠し続けた。70年を経て、現今の内閣・自衛隊原子力関係・メディアもさして変わらないのではないか。毎日のように福島原発の放射能の「官房長官」「原子力安全委員会・保安院」の会見は、何ゆえか昔の「大本営発表」が重なり合う。隠しきれなくって小出しに事実を語らざるを得ないのではないか。避難地域の確たる線引きは、いわゆる想定外で曖昧である。

折しも本日の産経新聞「正論」で現代史家の秦郁彦氏が述べておられる。昔の話だが昭和14年(1939)事実上の日ソ戦争だった「ノモンハン事件」で、日ソそれぞれ2万人づつの戦死者を出した。詳細は省くが、ソ連軍指揮官は「日本の下士官兵は優秀、下級将校は普通、上級幹部は愚劣」と評したそうである。これが今の東京電力の現場の社員、と経営陣、更に日本の原子力行政の当事者に当てはまる。

現場の作業員の生活環境は、ノモンハン事件と甲乙つけがたい悪条件らしい。防護服の作業で寝るのは“鉛入り”のシートを廊下に敷き1枚だけの毛布にくるまり数百人が寝泊まりしているという。しかも非常食だけで、苦情も言わず、逃げ出しもせず黙々と放射能と戦っていることを聞くと、怒りがこみ上げてくる。70年前の劣悪な戦いと少しも変わらない。昔の大本営にあたる経産省「原子力安全保安院」、戦闘を交えた関東軍にあたる東電社員。ペーパーテストで高級官僚に上り詰めた者と、多分高卒の下請け企業の現場の放射能を浴びる人々。

ブログで交流を頂いている関西の「なりひら」さんのブログの見出しに≪「子供のことは頼む」と言い置いて家を出たある東電社員≫とあり、筆者はこれはもう短歌になっていると思い、パクってしまった。

≪「子供のこと頼む」と言ひて家を出たる東電社員を潔しと思ふ≫

自衛隊の原子力関連の情報などは、アメリカはもうとっくに福島近辺の放射能の値など正確に把握しているらしく、自国の人間には80キロ以上、離れろと指示を出していると云う。某TV番組で自衛隊のトップクラス出身の大学教授の指摘だから多分正しい。「炉心溶融」は疾うに確実である。尖閣諸島漁船衝突と同じく、戦前の大本営と同じく菅直人内閣は事実を隠している。なぜなら自分がいちばん延命したいからである。だがいちばんの責任者は原子力行政を推進した官僚機構である。

画像はTV番組を写したもの

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2011/4/17  0:59

投稿者:なりひら
いつも刺激を与えていただき感謝です。地震・津波・原発事故以来、どうもこの国の先行きが見通せないようです。でも、もう上昇曲線は描かないような気がします。
戦後の驚くべき成長も終わりをつげ、中国や韓国にやつての指定席を明け渡して、老大国の仲間入りをするのか。少しずつ見えてくるのでしょう。でも日本人が、今回の大災害で、諸外国から称賛された「礼節、協調、忍耐」については、そう簡単に捨てるべきではない(捨てられるものではない)と思っています。

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