2013/1/6  13:41

山田洋次・時代劇  映画TV
この正月は、大晦日に放送された高倉健の映画4本と山田洋次監督の「藤沢周平時代劇三部作」を見た。時代劇三部作は、民放が提携だから放送済みだがCMがうるさいので録画はしておらず、今回、昨年秋にNHKBSで録画したものを見たが3本とも申し分なかった。

高倉健作品はDVDで購入済みの『駅 STATION』、『居酒屋兆治』の2本を除き4本を録画、早速鑑賞した。

◇『幸福の黄色いハンカチ』昭和52年・1977 監督・山田洋次
 倍賞千恵子、武田鉄矢、桃井かおり、渥美清
◇『野性の証明』 昭和53年・1978 監督・佐藤純彌
 薬師丸ひろ子、中野良子、三國連太郎、夏八木勲
◇『昭和残侠伝 唐獅子牡丹』昭和41年・1966 監督・佐伯清
 池部良、三田佳子、菅原謙二、津川雅彦
◇『遙かなる山の呼び声』昭和55年・1980 監督脚本・山田洋次
 倍賞千恵子、吉岡秀隆、ハナ肇、渥美清、武田鉄矢

『昭和残侠伝 唐獅子牡丹』はヤクザ映画で、可もなく不可もない。『野性の証明』を除いた3本はまた見たいので保存する。『野性の証明』は高倉主演作品でも最低の出来と云っていい。東北の寒村で大量殺人があったのは、物語上ともかくとして村民の首を刎ねるシーンなど残酷映像のオンパレード、一体何がモチベーションとなってこんな映画ができたのか。原作・森村誠一、製作・角川春樹でおそらく製作者の意向だろう。薬師丸ひろ子、松方弘樹、田中邦衛、丹波哲郎、三国連太郎などそうそうたる俳優が共演していても、いわば史上最低の映画だった。筆者が密かに好きだった「中野良子」など、その良さは何も出ていなかった。語るに落ちる作品であって直ちにHDから削除した。元々映画に関わりない者が製作するとこうなることだと思う。角川映画は、横溝正史作『犬神家の一族』だけで十分である。重ねて言うがハード・ボイルドは日本人の感性に根本的に合わない。暴力肯定はいいが執拗な残酷的映像はよくない。

山田洋次作品の『幸福の黄色いハンカチ』、『遙かなる山の呼び声』の2作品は出来がよく今後も折に触れてみるだろう。とくに前者は昭和52年の封切。この年は『男はつらいよ・渥美清主演』の2本も封切となっている。
◇19作「男はつらいよ 寅次郎と殿様」真野響子・嵐寛寿郎・三木のり平
主な舞台─愛媛県大洲市
◇20作「男はつらいよ 寅次郎頑張れ」藤村志保・中村雅俊・大竹しのぶ
主な舞台─長崎県平戸島

後者は昭和52年の撮影だとしても、『幸福の黄色いハンカチ』・『男はつらいよ19作』『男はつらいよ18作・京マチ子』の撮影は、昭和51年だろう。山田監督が40代でもっとも油が乗っている時代なのは肯定できる。これら4作品の評価は次回にして時代劇三部作の出来は何れも申し分がない。

◇たそがれ清兵衛 平成14年・2002 真田広之・宮沢りえ・丹波哲郎・田中泯
◇隠し剣 鬼の爪 平成16年・2004 永瀬正敏・松たか子・緒形拳・吉岡秀隆
武士の一分 平成18年・2006 木村拓哉・檀れい・坂東三津五郎・緒形拳

「武士の一分」は、藤沢周平『隠し剣秋風抄・盲目剣谺返し』を敷衍・脚色したもの。最後の果し合いのシーンは圧巻。歌舞伎役者・坂東三津五郎が敵役になっている。坂東三津五郎は山田作品の次の「母べえ」では悲劇の大学教授を演じる。緒形拳は、前作「隠し剣鬼の爪」では悪人だったが今回は剣術の師匠。物語は単純だが、上司に騙された妻を離縁し、“武士の一分”として果し合いに挑む姿が描かれる。“赤つぶ貝”によって毒見薬の主人公が盲目になったとは、精査するまでもなく、そういう内容の原作である。下男役の笹野高史が、毎回山田作品でいい味をだしている。現代の名優と云っていい。

筆者には木村拓哉演じる主人公の妻が墓参りするシーンがすぐ判った。北鎌倉・浄智寺の石段が撮影場所だった。この石段と山門は特徴があり時代劇にもふさわしい。製作者のロケハンが成功した。

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