この半世紀で世界は変わった。
おそらく、10代ほどまでの世代は、この変化を実感しにくいように思える。すでに物心ついたときから、この変化のなかにいたからだ。「日本には四季がある」という美の世界もほとんど存在しないように思える。この言葉を発信する者も、実はそのことに気づいていないわけではあるまい。むしろ、そうあってほしいというノスタルジアがあるはずだ。それは、まさに幻想でしかない。世界の変化は、幻想を偲ぶ心の対極における相矛盾する利便性を追求する破壊の結果であろう。
笑顔でお母さんが買物かごを下げて出かけていた昭和には、9月にもなれば、秋風が爽やかに吹き、11月の終わりには雪がちらつく。季節は食の上でも明確で、旬という言葉が意味をもっていた。
世界の変化は、一方では向上であるのかもしれないが、その向上のプロセスを知った上で過去に学ぶ時が来ているのかもしれない。
「ただちに命を守る行動をしてください。」といった情報が繰り返されるのは、安全確保の呼びかけとして必要であろう。また、「数十年に一度」という言葉も耳にするようになって久しい。それらは、確かに客観的視点からのことばである。なぜ、そんな世界になってしまったのかという点については、科学的なある程度の根拠もあるのかもしれない。こちらも、また客観的といえばそうなる。
しかし、むしろ、ふり返れば客観的な創造や破壊ともいえるものの背景には、人の主観があるはずだ。それは、一人ひとりの人よりは、国家の為政者や、巨大化した企業や、さまざまな人の集合体の意思決定者の主観かもしれない。彼らはある意味で短期間の創造者となることを目指したし、今も目指している。しかし、その生命もすぐにはかなく終わる。彼らのなかで何かを成し遂げたかに見える者も実はほとんど何も成し遂げていないに等しい。多くはそのことに気づいているはずだ。
降りやまぬ雨、そして各地の異常気象は、まるで地球の怒りのようにも思える。
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