自然栽培における土の作り方
随分とこれには悩んできた。
千葉の高橋氏の土はさらさらとしている。
これが鋤いてひと月たつと団粒構造になってしまうのだ。
ここまでいくにはそうとうの時間を必要とする。
ここが長年土の状況を眺め考え作りこんできた状態なのだと考えた。
そこにどうやって早くたどりつけるか?
悩みに悩んでいくつかの方法をやることにした。
ひとつは王道の
麦と大豆による調整
とにかく麦で肥毒を吸い上げて大豆で調整する。
麦はとても根をはり、肥毒を吸い上げてくれる。
あとはカラスノエンドウなど豆科のものに調整を頼む。
これもまた根をしっかりと伸ばしてくれるので土を柔らかく自然の状態で鋤いているようなもの。
これを数回繰り返し土を作っていく。
私はこれを2サイクル(2年半)やり葉野菜からやってみた。
結果は虫食いだらけで散々であった。
まだ足りなかったのだ。
そこは肥毒の調査もかねてやっていたので
その結果も見ての判断だったがそんな簡単ではなかったのだ。
一度にやるなよ
高橋氏の言葉が胸に突き刺さる。
しかしやってしまったものは引き返す事は出来ない。
この状態でどうやって生きていくか?
寝れないほど考えた。
現在はそこにトウモロコシとか麦とかソルゴーなどを部分的につくり
肥毒抜きを兼ねながら野菜を作っている。
これは肥毒抜きだけをやっていては仕事にならないからである。
生計をたてるには生活できるものを作らねばならない。
虫食いの野菜・・・
どうする?
通常では売り物にはならないものしか出来てこない。
この状態でも買ってもらい助けていただいた人たちが居る。
本当に感謝の気持でいっぱいだ。
そうこうしながら次第にどうすればいいのかわかるようになってきた。
頭で考えてはいけないのだ。
土を、野菜を見た瞬間に感じるもの、
何を求めているのかを感覚でわかるようになってきた。
(気がする)といったが正解だろう。
そのあたりから綺麗なものに野菜は変化してきた気がする。
時々感じる「ほったらかしだぞ」って言われている感覚。
わりぃ〜すぐにやるからさ・・・って心の中で返事している自分が居た。
もうひとつの方法
ネギでやっているのだが
肥毒を抜かないままで物理的に肥毒の影響を少なくし、肥毒を取り去ってしまう。
これにはそうとう悩んだが
現状がそうせざるをえなかったからでもある。
肥毒の層があるのはわかっていた。
土を扱えばどこにどれだけあるのかはわざわざ調べなくてもわかるようになる。
あえてそこにネギで挑戦したのは
ネギもかなりの養分を必要とするものだからだ。
これで肥毒を取り去ってしまえばいいではないか、という考えからだ。
ネギは養分を採る根と水酸素を採る根が違う。
それをうまく利用したやり方を考え肥毒の層を切ってしまうという方法を考えたのだ。
これは現在継続中なのだが
前回まではあまりいい結果ではないのにこれでいけるという感覚がある。
ただ肥毒にネギの嫌うものしか残っていなかったとすればネギは成長がそうとう遅くなるだろうと思っていた。
それは前回に確認できた。
これからネギに必要とする養分をどこから調達するのか?
おそらく・・・・だろうと思うことがある。
確認できないから今後の経過でブログで書いていく事にする。
さて
もうひとつは米である。
水を必要とする稲は現在は木村氏のやり方の検証中である。
これもまた
感覚がわかってきた。
さらに樹木
これは時間がかかるからなんともいえない状況。
木村氏はリンゴだが、私はイチジク。
だけどこれまた感覚はつかめてきている気がする。
自然を見て考えて
そこから宇宙に思いは飛んでいく。
月と太陽と地球
土と水と光
土を作るにどれが掛けてもだめなのだ。
この絡み合いを考えないで土を作るなんてできないのだ。
自然栽培の土つくりは
自然の循環を感じるようになることから始まる気がしている。

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