2018/4/14

壁がないウタ〜寺尾紗穂&冬にわかれてWリリース記念ライブ@座・高円寺2  寺尾紗穂

寺尾紗穂の昨年出たアルバム「たよりないもののために」は愛聴盤。
その前に出た「青い夜のさよなら」「楕円の夢」が社会的テーマ(貧困、原発、障碍)を
扱ってるのに対し今作はラブソングが中心の内容。
ただ、歌われているのはあくまで「壊れた世界の中でのラブソング」。
直接的な言及は無いが311、不安な世界情勢を背景にしたラブソング集の様な気がする。
度々「夢」が歌われるが、此処で語られる夢は明るく煌めいてない。
儚く小さく・・だからこそ、美しい。

寺尾さんのライブは過去りんりんふぇすやイベントは行ってるがソロフルライブは未見。
金曜日は高円寺でソロライブがあったので行ってきた。
定時で会社を退けてライブ開始まで高円寺を散策。
アートな佇まいの本屋があったりオープンなムードのお店。
エスニックな装いの人々。ボクが住む荒川とは違う独特の濃い匂いがある。
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会場は座・高円寺。300人程度収容のこじんまりとしたホール。上手の席に落着く。
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予定よりかなり遅れて(笑)開演。先ずは寺尾さんのピアノ弾き語り。
「孤独な惑星」「新秋名果」。声は通っており、ピアノの音が素晴らしい。
近所で見た鳥の番いをモチーフにした「一羽は二羽に」。
石牟礼道子さんの詩に曲をつけたりと新曲も演奏。
その後はエマーソン北村さんとの共演。
「富士山」「九年」「たよりないもののために」とボクが好きな曲を立続けに歌う。
どの曲も声、ピアノが美しい。圧倒的な美しさ。聴いてて背筋が寒くなる。
形が整然とした「キレイ」では無く色んな物を呑み込み放たれる「美しさ」。
それにしても・・あの声は何だ?あの音は何だ?
あまりの美しさに喉が渇き、ワケも無く涙が出てくる。感動とは違う感情。
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4月なので「富士山」は演ってくれるかな〜と思ってたので嬉しかった。
「こんな残酷な4月は知らない。人さらいの四月が連れて行く」の歌詞がズンと響く。
そして「九年」。
寺尾さんは瀬戸内海のとある島の想い出を綴ったらしいが・・
ボクはこの歌に東北で見た光景を重ねてる。この歌を聴くと荒浜の海岸を想い出す。
「僕は何に怒ればいい?」「ああ私たちはこの間に どれだけ人を愛せたただろう」
この2つの言葉が響いた。
タイトルの「九年」は何を意味してるんだろう?九年前、何があった?九年後、何がある?
311が起きたのは、2011年・・その九年後、2020年。東京オリンピックがある年。
その時ボクは何を想うんだろう?それ迄にボクはどれだけの事ができるんだろう?

此処からは「冬にわかれて」のコーナー。ベース伊賀さん、ドラムあだちさんが参加。
因みに「冬にわかれて」のバンド名は、とある詩から取ったそうで
「冬に人と別れる」の意味では無くて「冬に別れを告げる」の意味だそう(^_^:

先ずは「幼い二人」「雲は夏」のアルバム曲を。
伊賀さんのベースがうねり、あだちさんのドラムが響く。ドラムの音が・・デカい!(T▽T)
曲のテンポもアルバムよりも速い。
ボクはアルバムのゆったりしたテンポが好きだったので、
最初は・・・大きい音・速いテンポに最初違和感を持った。
アルバムの世界観が壊れるんじゃないかって。でも聴いてるうちに気にならなくなった。
ライブとCDは違って当然。自分の中のイメージに固執するより目の前にある音を楽しもう。

その後は、バンドオリジナル未録音曲を演奏。しかも伊賀さんやあだちさんの曲まで。
寺尾さんの曲もソロとは異なりロック・ブルージー・ジャジー。
最初はぶつかり合ったバンドの音も次第に融合し、最後の方は音同志がじゃれ合う感じに。
知らない曲ばかりだけど楽しい。特に「何にもいらない」が印象に残った。
客席は手拍子もスタンディングも無かったが、曲が終わるたびに満場の拍手。
本編は「耳をすませて」で終了。
延々と続く寺尾さんのピアノとあだちさんのドラムが心地いい。

アンコールは全員で「楕円の夢」。
「明るい道と暗い道の間の小道を行く」「そんなあいまいがすべて」。
クルクル回る照明塔の光に包まれながら聴くこの歌・・・素晴らしく心地よかった。
寺尾さんの歌、ピアノ、バンドのオトに包まれていると、自分のココロが翔ぶ。
頭上にスコンと抜けた青い空がひたすら拡がっている様な・・・そんな景色(ゆめ)が見えた。
演奏が全て終わったとき、笑顔になってる自分に気づいた。
今日、この場に居ること、この空間がひたすら心地よかった。
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終演後、寺尾さんは物販に立つ。
何か買ってサインでも貰おうかとも思ったがアーティストを前にすると、
緊張してシっちゃかメッチャかになるワシ。止めておいた(^_^:
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帰りの電車の中で今日のライブを反芻。良かったな。
そして・・寺尾紗穂という人は、つくづく「壁を作らない人」だな、と思った。
イヤ、ソロライブ初めての初心者ファンが偉そうに分析なんて出来ないが(笑)。
過去の、りんりんふぇす、ソケリッサ、リクオ・早川義夫との共演。
子供やおっさんダンサー(好き♪)をステージに挙げて踊らせる。
「異なる者」を笑顔で受け入れる・・いや受け入れるとか適応するじゃないな。
そんな堅苦しい感じじゃない。ふわふわ笑って一緒に楽しむ。
他人とそこに居て起こる想定外の事もハプニングも面白がる。
共生?共存?それが自然に出来てる感じがする。だから見てて唯心地いい。
小難しいメッセージよりも笑顔・柔らかいオト・・そっちの方が豊かに伝えてくれる。
今日のライブにそんな事を・・・感じた。

それにしても・・・「冬にわかれて」のリズム隊2人は強烈だった。
またこの3人でのライブを見たい。そして寺尾さんのソロライブも見たい。
今回聴けなかった「私の怪物」「紅い海」「さよならの歌」聴きたい歌がイッパイある。
今年のりんりんふぇすも当然行きます♪

日曜日は東急Bunkamuraギャラリーで猪熊弦一郎「猫たち」展を見る。
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描かれた猫さん達が何とも愛らしい。
荒々しい線、省略した線で描かれた猫さんたちは最早原形を留めていない。
でも、このコたちも美しい。キレイでは無くて「美しい」。
ボクと嫁@パンダは幾つかの絵を見て「これヨモちゃんだよね!」と笑った(^_^;
特にこの絵のコはウチのコにそっくり。
音楽・アートに包まれて美しいモノに触れて・・愉しい週末でした。
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(オレはこんなとぼけた猫じゃないニャ)←いや、かなり・・・(笑)
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