また朝がきた。今日は目覚めが良い。きちんとベットで寝たのはジェシカが俺の前か
ら居なくなって以来だから、ざっと半月ぶりになるのか。ベットから降り、寄ってき
た愛犬チェロスを軽く抱きしめた。窓から天気を確認するため庭を見ると私の運転手
である桐原がオールバックにサングラス、上下スーツに長靴姿でこちらを見て待って
いる。そういえば今日三重に行くことは桐原には伝えていない。桐原なぜだ?
そうか、さすがに15年間も私に付き添ってれば出掛けることくらい勘でわかるのだ
ろうな。たいしたものだな桐原。
ガウンのままそとへ出て桐原と話しに行く。
「おはよう桐原。今日はせっかく来てもらって悪いんだけど桐原、三重までは一人で
電車行くことにしたよ桐原」
「え、三重?!なんだ、そうなんですか」
「どうしても一人で行きたいんだ」
「そうなんですか…」
桐原はどこか残念な表情だ。
「どうかしたのか?桐原」と聞くと
「いやー、そのぉ、今日沖田さんを我が家に招待する約束の日だったので残念だなー
と。ウチの妻も沖田さんのために料理とかいろいろ準備して待ってるんで。沖田さん
のために…」
…そうだった完全に忘れてた。今日は約束の日だったんだ。いつもお世話になってる
からと桐原邸に庶民の味をごちそうになる日だったのだ…。
チェホンマン似の桐原に申し訳ない気持ちで今日三重に行かなければいけない事情を
説明した。なんとかわかってくれたようで、強引に握手してバイバイした。
さぁ行くか。三重へ。向こうで何日も泊まるつもりはないので荷物は下着と洗面用具
、携帯の充電器程度で家を出た。しかし最寄りの三鷹駅まで着いた時点で財布を忘れ
てることに気付きまた家に戻った。あーめんどい。
サラ・コナー似のジェシカが側に居てくれたらこんな凡ミスしないで済んだのに。
なんだかいきなりジェシカに逢いたい気持ちが高まったような気がした。それと反比
例して桐原に対する申し訳ない気持ちは消え失せていったんだ。
無駄に長くなった!ダメだこりゃ!まぁいいか!
>こぶたさん
マリンさん
暖かいコメントありがとうございます。体調気をつけるね!頑張りますわ。
そういえば、こぶたさんからは観にくるメールがまだ無いなー。

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